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暗号館の秘宝 作者:りみ

第9回   8 金の兄妹像
「・・・・・・・・?なんで行き止まりなんだ・・・・・?」
先に口を開いたのはつかっちゃん。
「塚田君・・・確か、ここって5階建てじゃ・・・?」
「ああ・・・・でも、階段も扉も何もない・・・・・・・・」
ここ―-4階には、連、緑、つかっちゃんの三人だけ。まさか、小学生がここまで来るなんて創立者も思ってもいなかっただろう。
だが・・・・・行く道がもう無い。

【スタ、スタ、スタ・・・】

「時野?」
連は、前へゆっくり歩いていった。
「・・・・・・フ―――ン・・・・・・・」
連は、まっすぐ言った場所に台座があり、そこにおいてあった紙を黙読した。


『よくここまでこれた 挑戦者達よ これは愛する人の挑戦
仲良き兄妹は私達の様 それらをくっつけ合わせ 道を作るが良い
だがその後は、創立者の私にも分からなかった。愛する人の謎がどうしても解けなかった。だから、代わりに解いてほしい。その代わり、ここ、暗号館の秘宝をすべてあげよう。そういう約束だから・・・――――』


筆で字が書いてある紙。
「・・・愛する人・・・・・・?どうしても解けなかった・・・か。・・・つかっちゃ―ん、ここの創立者って誰だっけ?」
「ああ?・・・確か・・・『大沼ちづる』っていう人だった。」
「その人が書いたんだよ、これ。創立者、って書いてあるし。・・・兄妹なんだけどさ・・・・さっきの暗号と合わさってんじゃない?」
「さっきの暗号?・・・というと・・・・」

3階で解いた暗号。
『西に掘れば兄 東に掘れば妹 仲良き二人がつながれば 財宝は開かれる』

「・・・西に彫れば兄・・・・?東に彫れば・・・・?時野〜、オマエ、これわかるか?」
「さぁね。・・・一旦戻る?・・・さっき、道発見したし・・・」
「!!!本当か?!」
「さぁね・・・・・・」

一旦来た道を戻ると。
「・・・・・・・・・・・・・・」
右と左に、それぞれどこかへ通じる道があった。
「ねぇ、連ちゃん、もしかして、あれですか?」
「行ってみりゃわかるでしょ」
そういい、連はスタスタと、先に右に行った。緑とつかっちゃんもそれに続く。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」
灰色の地面に、土が盛り上がっている場所があった。
「・・・・これかぁ・・・・・・」
連は手で土を払った。すると・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
金色で、キレイで小さい像が出てきた。
「・・・・これが、一つの像だね・・・・・・ということは、もう一つは反対方向かな・・・・・」
「時野っ、早く行こうぜ!!」
そして反対方向。
ここでも、金色で少し大きめの像を見つけた。
「・・・これ、大きい方が兄で、小さい方が妹・・・・・?」
「一度、台座に並べてみよう?」
そして、再び4階へ行き、台座へ兄妹像を置いた。

【ゴゴゴゴゴゴ・・・・・】
「!」
台座の下に小さな穴が開いた。
「へぇ・・・兄妹像を置けば開く仕組みなんだ。すごいじゃん」
「ん〜〜・・・狭いけど、何とか通れるぞ」
そして、3人は穴の中へ行った。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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