「・・・オレだからこそわかる・・・・・・?」 つかっちゃんはしばらく考えていた。
「―――――!」
つかっちゃんのクセ――モールス信号。 元々そういうのに興味があるつかっちゃん。父親にモールス信号を教えてもらい、癖になってた。 「そうか!わかったぞ!!」 「フー、やっとわかった?」 「ああ。『豚』は、『トン』と読める。『弐』は『ツー』と読める。これ、モールス信号だろ?」 「・・・あたしモールス信号知らないし。つかっちゃんが解読してよ」 「えーっと・・・・・・・・」 解読した結果、それはこんな文だった。
『これは多くの犠牲を生んだ これは米国が勝った』
と言う文。 「・・・・・・“これ”は・・・・・、あっ!」
つかっちゃんは、以前読んだ本を思い出した。 『戦争』について詳しく書かれた本。 1945年8月6日。広島に原子爆弾が落とされて、一度に何十万人もの罪無き人々が死んだ。 それ以外にも、いろんな人たちが『赤紙』で兵隊へ呼ばれ、戦争で命を落とした。 そして、1945年8月15日――戦争は終わった。 「・・・・・・・“これ”って・・・・“戦争”・・・か?」 「そうじゃない?打ち込めば?・・・緑、やってくれる?」 「えっ、あ、はいっ!」 緑は、パスワードを打ち込む場所に、『せんそう』と打ち込んだ。
【・・・ピンポ―――ン♪】
「よっしゃぁっ!時野、やるぅ!!」 「解読したのつかっちゃんじゃん。あたし何にもしてないし」 「え・・・」 連は何気なく言ったのだが、つかっちゃんは少しドキッとした。
そして、3階。 3階は、1階や2階と違って人が少なかった。いや、ほとんどいなかった。 3階は、『青』がメイン。壁は水色で、『海』をイメージできる。そして、航海中の船をイメージして作ったのか、東西南北が示された絵も描いてある。 「やっぱあの暗号解けねえんだな・・・・・人が十人位しかいねえぞ」 「・・・いいんじゃない?あ、暗号だよ」 そして、壁に貼り付けてあった紙にはこんな文。 東西南北の絵は、紙のほうには『南』を向いていた。
『5.2+3.2+5.2+6.5+9・4+6.1゛+1.1+5.2+6.2+2.1゛+3.2+5.2+6.5+9.4+6.1゛+1.2+7.5+1.3+4.5+5.1+2.1+8.3+2.2+6.3+4.1+9.2+2.1゛+4・3+5.1+2.1゛+4.3+6.1゛+3.1゛+1.2+6.5+1.3+6.1+6.2+9.1+2.1+9.4+9・3 この数字達が、何を書いているか分かれば、その紙に記入しこの中へ通せ もしもわからないのなら、小学1年生からやり直しじゃ!!』
と書かれていた。 “この中”というのは、自動販売機の千円札用のような場所。 「フゥ――ン・・・。書きゃあいいわけだ」 「時野ぉ!!!ぜんっぜんわかんねぇ・・・・」 「・・・・ン―――・・・・・『小学1年生からやり直し』ねぇ・・・・・」
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