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暗号館の秘宝 作者:りみ

第7回   6 数字暗号
「・・・オレだからこそわかる・・・・・・?」
つかっちゃんはしばらく考えていた。

「―――――!」

つかっちゃんのクセ――モールス信号。
元々そういうのに興味があるつかっちゃん。父親にモールス信号を教えてもらい、癖になってた。
「そうか!わかったぞ!!」
「フー、やっとわかった?」
「ああ。『豚』は、『トン』と読める。『弐』は『ツー』と読める。これ、モールス信号だろ?」
「・・・あたしモールス信号知らないし。つかっちゃんが解読してよ」
「えーっと・・・・・・・・」
解読した結果、それはこんな文だった。


『これは多くの犠牲を生んだ これは米国が勝った』

と言う文。
「・・・・・・“これ”は・・・・・、あっ!」

つかっちゃんは、以前読んだ本を思い出した。
『戦争』について詳しく書かれた本。
1945年8月6日。広島に原子爆弾が落とされて、一度に何十万人もの罪無き人々が死んだ。
それ以外にも、いろんな人たちが『赤紙』で兵隊へ呼ばれ、戦争で命を落とした。
そして、1945年8月15日――戦争は終わった。
「・・・・・・・“これ”って・・・・“戦争”・・・か?」
「そうじゃない?打ち込めば?・・・緑、やってくれる?」
「えっ、あ、はいっ!」
緑は、パスワードを打ち込む場所に、『せんそう』と打ち込んだ。



【・・・ピンポ―――ン♪】

「よっしゃぁっ!時野、やるぅ!!」
「解読したのつかっちゃんじゃん。あたし何にもしてないし」
「え・・・」
連は何気なく言ったのだが、つかっちゃんは少しドキッとした。

そして、3階。
3階は、1階や2階と違って人が少なかった。いや、ほとんどいなかった。
3階は、『青』がメイン。壁は水色で、『海』をイメージできる。そして、航海中の船をイメージして作ったのか、東西南北が示された絵も描いてある。
「やっぱあの暗号解けねえんだな・・・・・人が十人位しかいねえぞ」
「・・・いいんじゃない?あ、暗号だよ」
そして、壁に貼り付けてあった紙にはこんな文。
東西南北の絵は、紙のほうには『南』を向いていた。


『5.2+3.2+5.2+6.5+9・4+6.1゛+1.1+5.2+6.2+2.1゛+3.2+5.2+6.5+9.4+6.1゛+1.2+7.5+1.3+4.5+5.1+2.1+8.3+2.2+6.3+4.1+9.2+2.1゛+4・3+5.1+2.1゛+4.3+6.1゛+3.1゛+1.2+6.5+1.3+6.1+6.2+9.1+2.1+9.4+9・3
   この数字達が、何を書いているか分かれば、その紙に記入しこの中へ通せ
 もしもわからないのなら、小学1年生からやり直しじゃ!!』


と書かれていた。
“この中”というのは、自動販売機の千円札用のような場所。
「フゥ――ン・・・。書きゃあいいわけだ」
「時野ぉ!!!ぜんっぜんわかんねぇ・・・・」
「・・・・ン―――・・・・・『小学1年生からやり直し』ねぇ・・・・・」

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Novel Editor by BS CGI Rental
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