【・・・・・・・・・・・・・・ジジジッ・・・・】
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!???」 薫が驚く。そして周りの緊張が一瞬消える。 灯油の中に火を入れたのに、火が鎮火した・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・無理だよ。つかないって」 「!?」 「・・・・・・・・・お父さんに舐めさせたら腹痛起こしちゃった。・・・灯油だってさ。・・・・・ライターあったのにタバコなかったから、タバコ吸うためじゃないんだなって思った。だったら・・・・・自殺する気かなって。だから・・・水と変えた」 「・・・・じゃあ・・・・・あの時から・・・・・・・・・あの時私を発見した時からずっと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。疑ってた。・・・つかないから、行けないね」 「ッッッ・・・・・!!!ウアアアアッ・・・・・・アアアアアアア!!!!!!!!」 全身の力を失い座り込み号泣する薫。
少々入っていた警察が薫を取り押さえ、彼女は連行されることになった。
【・・・・・・ポワッ・・・・】
《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?》
深い闇が一気に解き放たれた。 なぜか礼拝堂の中に光がポワッと浮かんだ。
蛍の光のような、眩い光が礼拝堂中に輝いた。
「・・・・・・・・・・・・?・・・・・ひょっとして・・・・人魂の正体って、コレ?」 「あらぁ、コレよぉ!上原君に見せたかったの!」 「・・・・片山さんそれどういう・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
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こうして。 佐藤の運転する車で、連、緑、つかっちゃん、庄治は帰ることになった。 「にしても連ちゃんっ!あんたはんすごいな〜〜〜〜!!油と水入れ替えたん!」 「ううん、入れ替えてないよ」 「ヘッ!?え、でも、つかんかったやん?」 「・・・・あー・・・確かに変えようとしたよ。でも蛇口が凍ってて水が出なかったし。・・・空っぽにしておいたらまた予備があったかもしれないし・・・だから放っておいた。『変えた』って言ったら・・・あきらめてくれると思ったから」 「えっ!!でも、火消えたやん?」 「・・・・・・・・・・ライターの残りが少なかったから・・・それに、漏れてくる灯油は火とつきにくいって聞いたから・・・・・そうでなくても、付かないと思った」 「えっ、なんで?」 「・・・・・なんとなくね。・・・・・勉さんが付けてくれないと思った」 「勉さんが?」 「・・・・・母親が自殺するのを・・・・・・見てるわけないと思ったし。“奇跡”だったんだよ。礼拝堂で起きた奇跡・・・・・・・・・まぁ、最後についたあの光も・・・・・“奇跡”だったのかもね。勉さんの仕業っていうか・・・・・・・・・・・、結局頼れるのは“奇跡”なんだよ」 「わ〜〜!すごいなぁ、あんたはん!・・・・けど・・・・もしも付いたらどないする気やったん?」 「そのときは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・死なせない。・・・・フア〜〜〜〜ア・・・・・・」
そのまま連は数秒で寝た。
「・・・・クスッ・・・・あんたはん、おもろいなぁ〜・・・・・・・・・・礼拝堂の奇跡・・・かぁ・・・・なんで灯りがともったか・・・・ジックリ調べてみよっ♪」
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