少年は見てしまった。 暗い暗い洞窟で、秘密を見てしまった。
その当時、少年の村では鬼が毒を配っているという噂があった。 何も知らずにその毒を盛ってしまった女性もいた。 だから、少年は注意していたのだ。
なのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 少年が最も慕っていた村長が、鬼の正体だった。 そして、少年と同い年の少年二人が鬼の仲間だった。 少年は動揺を隠しきれなかった。 今すぐに、今すぐにここを立ち去ろう。何も見なかったことにするんだ・・・・・・・・・・・・
【ガツンッ!!】
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」 少年は、思わず足を何かにぶつけてしまった。 音に反応した鬼とその仲間がやってくる。 “くそっ、お前は!!” “どうします!?” “・・・・・・・・こいつにも、毒を盛りましょう。” “・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よし・・・・” 三人の下した結論は、“この少年にも毒を盛る事”だった。 そして、記憶を消す事だ。 直接手を下し命を消す事には抵抗があったから・・・・・・・・中毒にさせ、自身が何者かもわからないようにしよう、と。 「や・・・・やだっ・・・・やめろ・・・・やめてくれ〜〜〜〜!!!」
少年の叫びもむなしく、少年は中毒症になってしまった。
そして数日後。 足取りもおぼつかなくなり頭もおかしくなった少年は、事故に遭い死んでしまった。 鬼達はホッとした。
が・・・・・・・・・・・・・・“復讐の鬼”はすぐそばにいた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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