そして、警察で遺体の処理が行われ、盛岡の遺書に『星崎の遺体は埋めた』とかいてあったため掘り起こしていた。 「・・・・・・・・・明日には帰れるで」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「それにしても、たいへんでしたね・・・・」 「ホント・・・だな、時野」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
――盛岡が死んでいた場所は密室で。 鍵はかかっていて、窓は、鍵はあいているものの窓そのものが開かない状態。 状況から考えて自殺だが、そんなのは納得できない。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
【ガタタタッ、ガタタ・・・・】 「うわっ、寒いな〜・・・・・急に風がひどなったな!」 「気温急に下がりましたね?塚田君」 「雪山だと大体氷点下くらいはいくんじゃねえか?」 「・・・・フーン・・・寒いんだ」 「やっただろー、時野。理科の時間に。水かけてマイナスのところで冷やすと凍るって」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「あっれ〜〜〜?水でぇへんわ」 「ああ・・・昨日から出てないよ」 「え〜〜〜〜!!!!」
***************************** 「連ちゃん〜何するん??」 「部屋・・・・・・・・・・」 ついたのは、2番目の被害者・星崎の部屋だった。 【ガチャ・・・】 「・・・・・・???あれ?」 荷物が消えていた。 「え〜!?なんで?なんで星崎はんの荷物がないん???」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱりね」 「え?」 「“ほしかったから荷物を取った”んだよ」 「欲しかったぁ?ほんでも何が??・・・欲しかったから殺したん??」 「・・・・・それで当ってると思う」 「ほんでも・・・荷物ごともってったん・・・・・?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・盛岡さんの部屋行っていい?」 「え?」
*************************** 盛岡の部屋の窓は、たてつけでも悪いように相変わらず開かなかった。 「ドアから進入したんかな?ああでも有美子はん言ってたけど、部屋の鍵はそれぞれ違うらしいし・・・鍵は仏さんのとこにあったし・・・・・・・・窓から?けど開けへんやん、これ・・・・・・・」 「・・・・・・・・・最初からいたとか」 「あ〜〜〜〜〜〜!!!最初っからおった可能性もあるな!え、でも待ってや?どうやって脱出したん?第一、外でてもっかい玄関から入るわけにもいかへんし・・・自分の部屋に窓から入ったとか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだよ、多分ね。・・・だったら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、犯人もうすぐ逃げるよ・・・別の世界に」 「えっ!?」 「・・・・・・・“なんであんな高い所に死体を吊るしたか”の理由が、犯人が逃げることと一緒だし」 「え〜〜!?どーゆーことなん???」 「・・・・・・・・んー・・・・・・それだとやっぱり“郷田さんの電話の相手”も絞れてくるし・・・、・・・・外に警察いる?」 「え?ああ、結構おるでぇ!!礼拝堂の周りは誰もおらんなぁ?この周りに星崎はんの遺体が埋まっとるらしいから、警察はん必死やで!」 「・・・・・礼拝堂の所は誰もいない・・・か・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・盛岡さんは犯人じゃないし自殺したわけでもないよ。・・・真犯人に殺されたんだよ」 「えっ!!!ほんまぁ!?なんでわかるん!!??」 「・・・・・・・・・・・・おかしな所が多すぎるから・・・そこをつなげたらそうなったよ」 「ほんまぁ???!!!」 「・・・・・・・・うん・・・・・・・・―――――」
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ここは礼拝堂。
“カオル”は急いで『サイゴ』の準備をしていた。
(――急げ、急ぐのだ。自分はこれで『サイゴ』なのだ。これで自分は最後の殺人を犯すのだ。生身の、生きている人間にサイゴを与える。急げ・・・・――――)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱりいた」
「!!!!!!!」 カオルはひどく驚く。 少女一人と女性が一人――連と佐藤が立っていた。 「えええっ!!??こ、この人何!?嘘やろぉ!!!」 「・・・・・・・でもこの人が犯人だよ」 「ええええ・・・・・・・・・・・・・・」
「っっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
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