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夢のおくりもの 作者:りみ

第9回   8 3つめのおくりもの
「・・・・フゥ―――ン・・・・・・・」
連は落ち着いて、特に取り乱した様子もなく(取り乱すのが面倒くさい)立っていた。
「・・・ふぅむ・・・・・、これは間違いなく血ですね」
庄治が、血を指でなぞってから言う。
「・・・・・手の込んだ、タチの悪い悪戯ですね・・・・・・・。」
「じょっ、冗談じゃない!!いたずらで済まされる問題じゃないでしょう!?」
「そうですわよ!!もうすぐプロジェクトと同時に会議もあるんですのよ!?これじゃ、気が散ってしまいますわよ!!」
「お、落ち着いて・・・・」
「・・・・ねぇ・・・・・」
「!?」
連が、カードを裏返して見せた。小さくて汚い字でこう書いてある。


『3つめのおくりもの=『羽休め』
驚いたかい?これはマジックだよ。君達は観客だ。
城ヶ崎夫妻どの・・・・仕事を1ヶ月休んでみてはいかがかね?
子供を構い、心休みが必要だと思うのだが・・・・。
メイドにまかせきりではなく、母親の手料理を食べさせてもよいと思うのだが』





と言う字。そして・・・・・。
「ほら、あった」
「!!!連、貸してみろ!」
連が、勝手に冷蔵庫を開けて探っていたら、チケットが3枚出てきた。
特別旅行券。この券で、無料でどこへでもいける。
「3枚・・・・・・・。つまり、ドクター=ZOUは、この3枚で、家族3人で旅行へ行けと言うことですね・・・・しかし・・・」
庄治が頭を悩ませている。すると。
「冗談じゃない!!!1ヶ月も休めるか!」
「そうよっ!!無理よ、休めないわよ!!旅行なんていけるものですか!」
二人とも、ドクター=ZOUの言い分には反対だ。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
連の目は・・・・・冷たくてギロッとした目をしていた。表情自体は変わらずボーっとしてるが・・・目だけが、冷たくて冷ややかな目で、夫妻を見ていた。
「・・・・・フゥ――ン・・・・やっぱりね」
連は小声でそうつぶやき、部屋に戻って行った。


****************************
連が借りてる部屋。
【コン!!コン!!】
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
【ドン!!ドン!!】
「・・・・・・・・・・・・・んんんん〜〜〜〜〜・・・・・・・」
【ドン!!ドドン!!】
「・・・・っん・・・・・・・・」
連は寝ていたが、強制的に起こされ、ドアを開けた。
「・・・何?」
「連!オマエ・・・・わかってるんだろう?だったら教えてくれよ?」
「何が?フアァ〜〜〜・・・・・・・」
「ドクター=ZOUの正体と、目的・・・・・!!全部わかってるのだろう?」
「・・・・・・うん」
「・・・!!・・・だったら聞かせてくれよ!」
「・・・やだ」
「何!!??なんでだ!!」
「・・・・面倒くさいし・・・・・・・、それに・・・・・・・・今行ったら計画がだめになっちゃうよ、ドクター=ZOUの」
「しっ、しかしだな・・・・!」
「おくりものは5つもわらなきゃだめなんだよ!・・・・5つ全部ね・・・」
そういう連の目は、ニヤリとしてた。



【バタン・・・】


連は、眠くてダルそうにドアを閉めた。

「フア〜ア・・・・・」

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Novel Editor by BS CGI Rental
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