「連〜、とまるったって、何にも持ってきてねえぞ?」 「ん〜〜・・・・・借りればいいじゃん、ここに。ここ金持ちじゃん」 「オマエは遠慮がねえな・・・・・・・」 「いいじゃん。ここ金持ちだし」 「あたしパジャマいらないし」 「もう寝る気か!?」
************************* その後。 一応探偵である庄治は、とりあえず現場検証から始めた。 「むむぅ・・・割った跡もありませんし・・・・・・・・カギで開けたとしか・・・・・・・。」 「馬鹿な!このカギは合鍵など作れない特殊な鍵だ!!!」 「いえ、ですが、・・・・では、あなたがたが盗ったと?」 「バカ言うな!!!なぜ私たちがそんな事をするというのだ!!」 「すっ、すみません・・・・・・。」 「・・・・・きっと・・・・・・・このパーティーに来ていた人々の誰かだ。ウチのことを妬んでいるのだろう。」 「そうですわよ、あなた!!・・・・今開発しているプロジェクトが成功さえすれば・・・・・・・!!・・・それを邪魔する奴らがいるものなんですねぇ・・・・・・。」 「プロジェクト・・・・・・?」 「ええ、時野さん。私達の会社は今大事な時期なんですの・・・・。休みなんて取ってられませんし・・・」 「・・・そうなんですか・・・・」 庄治は慣れない事に苦戦していた。 「・・・・ハァ〜〜・・・・何やってんだか」 連は階段のところからその様子を見ていた後、上へ戻った。
*************************
「・・・・・ねぇ、古畑さんっ!!・・・・お母様・・・怒ってたよ・・・・?喜んでないよ・・・?」 「・・・そんなことはありませんよ」 「でもっ・・・・!」 「・・・・・・・あなたのお母様は、人の前で喜ぶのがイヤなんです。本当はとても喜んでますよ。」 「本当っ!!??」 ある部屋で、車椅子に乗った来夢と、古畑が会話していた。
「・・・・・・・・古畑さん」 「おや、連様・・・・・・」 「・・・・『様』はいいよ、苦しいから。・・・・・車パンクしたの・・・知ってるでしょ?」 「・・・・はい、先ほど時野様より聞かされました。」 「・・・・・フフッ・・・・・・・・。泊まるからね・・・・・・・」 「・・・・はい・・・・・」
連は、決してニコニコ笑わない。目と口がフッ、と笑うだけで、ボーッとした顔と大差無い。でも、その笑顔も、なぜか魅力的だった。
************************* 朝。 「スー、スー・・・・・・・」 連は熟睡していた。もう少し寝たかった・・・・・・・・が。その願いは見事に砕け散った。 「イッ、イヤァァァァァァァア――――――!!!!」 「・・・・・・・・・・んんん・・・・(複雑な怒り)」 城ヶ崎家のメイドが叫んだ。 【ドタドタドタ・・・・!!】 「・・・・・・・・・・・〜〜〜〜・・・・うっさいな・・・」 連はブツブツ言いながらゆっくり降りてきた。
台所。豪邸の台所だけあって広くてきれい。(台所ではなく厨房か?) 「メイドさんっ、どうしました!!?」 「あぅ・・・とっ、時野・・・さん・・・・?・・・あっ、あっ、あっ、あれ・・・・・!!!」 テーブルに、一枚のカードが串刺しになっていて、そのカードに血でこんな文字がかいてある。
『2つめのおくりもの=恐怖 喜んでくれたかい?これはマジックだから・・・・喜んでね。 ドクター=ZOU』
|
|