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夢のおくりもの 作者:りみ

第7回   6 泊まる事に
「・・・かっ・・・快楽だと!?ふざけやがって!!!」
来夢の父――城ヶ崎 陽司(じょうがさき ようじ)が顔を真っ赤にして叫ぶ。
「ふざけてる・・・・!!一体誰だ!!」
「それより、私のネックレス!!ぁぁ・・・・・・・」
お金持ちのクセにケチな幸恵は、自分が一番気に入ってたネックレスがなくなり、あわあわしてる。

「・・・・・・・・・・・ヘヘヘッ・・・・・・・」

来夢が小声で笑った。誰にも聞こえないような小さい声で。
来夢は、この状況をみて笑っている。ニコニコして、楽しそうに。いたずらが成功した子供のように。


(・・・・・フゥン・・・・・、そういうことか。)
連は、この状況とカード、そして来夢の様子を見ただけで・・・・・わかってしまった。
ドクターZOUが誰か。暗闇の中どうやってネックレスを盗んだか、誰が犯人か・・・・全部わかった。
ボーっとして、元々目は大きいのにボーっとしてるから小さく見える。そんな、全てを見通すような瞳に、何が映っているのだろうか・・・・・。
案外、ドクターZOUの『おくりもの』よりも、連の勘のよさのほうが恐ろしいのかもしれない・・・・・・・。




「・・・あ、あのう、皆さん、ちょっと落ち着いて・・・・・・。・・・とにかく、この悪戯ができるのはこの場に居た人たちです。・・・そして・・・来夢ちゃんがこのケースの一番近くに居た・・・・・・・・・。」
幸恵と陽司が来夢を睨む。
「ヒッ・・・・・!!!ゃ・・・・って・・・・なぃ・・・・・・・」
来夢は、否定しながらもおどおどして怖がってた。
「・・・お父さん、来夢ちゃんは除外したら?・・・そんなことするわけないじゃん・・・・・・・それに・・・お父さんって、推理力の他に洞察力も不足してるよ・・・・・・。来夢ちゃん足ひねって車椅子乗ってんだよ?できるわけないじゃん」
連が、だるそうにしゃべる。
「・・ハッハァ〜〜・・・なるほど・・・・・・・。確かに、今来夢ちゃんは車椅子に乗ってる・・・・・ごめんね、来夢ちゃん!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
連のことを、古畑は、驚いた目で見ていた。


「!!!」
その後、庄治はいったん探偵所に戻って調査します、ということで、車に乗ろうとした。そして、ほかの来訪客――政治家などは車で帰った。だが、連たちだけは帰れなかった。なぜって・・・車のタイヤがパンクしていたから。

「・・・パッ・・・・パンクしてる・・・・・・・・・」
「・・・・・パンクというより・・・・・ナイフで切られたね、これ」
「どうする?連。帰れないぞ・・・・・・・」
「・・・・・押すのなんて冗談じゃないし・・・・・・第一こんな時間につけるなんて面倒くさいし・・・取り寄せられないし・・・眠いし・・・・ここで泊まる」
「ハァッ!?」
「・・・別にいいじゃん。それに・・・・・」
連は、半分だけ庄治の方を見て、ニヤッと笑ってこういった。
「ドクターZOUも、それを望んでるみたいだし」
そして、連は屋敷に戻った。
「えっ、おい、どういう意味だ!?オマエ、ドクターZOUの事知ってんのか?連!」
「・・・・・・・・・・ファァ〜〜〜ァ・・・・・・・・・・」

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Novel Editor by BS CGI Rental
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