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夢のおくりもの 作者:りみ

第4回   3 城ヶ崎家
5月3日。
「ヒャァ〜〜〜!!でかいな〜〜〜!」
「・・・・・・・・・スー・・・スー・・・スー・・・・・」
「・・・・お〜い、連!起きろぉ〜〜〜!」
「・・・・・・ん・・・・・・、もうついたわけ・・・・・・?」
「ほら、降りろ!行くぞ!」
「眠い・・・だるい・・・面倒くさい・・・・・・・・」
時野親子は車で城ヶ崎家まで来た。
ちなみに今日の時野親子のファッションは・・・。
庄治は、普段からは想像もつかないくらいビシッとしてる。いつもはボロボロのYシャツに、ボロボロのネクタイだが、今日は黒の背広を着てる。
一方連は、いつもと同じ。普通の長袖の服に、長ズボン。正装する気もオシャレする気も全く無い。連は元々オシャレに興味が無い。と言うより面倒くさいのだ。
城ヶ崎家はものすごい豪邸で、広くて大きくてきれい。
「・・・・すっごい・・・すごい豪邸だ・・・!」
「・・・・・面倒くさい・・・・・・」

その時。
「お待ちしておりました、時野庄治様」
「ヘェッ!?あ、あのときの・・・」
庄治に声をかけたのは、白髪で長身で細いおじさん。
「私、古畑 正造(ふるはた しょうぞう)と申します。城ヶ崎家の執事です。」
「は、はぁ」
「・・・おや、娘さんですか?」
「あ、はい。一人娘です。も〜こいつはいっつも面倒くさがり屋で無表情で無愛想で・・・」
「・・・・悪かったね」
「では、お二人方、こちらへ」
そして、執事の古畑に案内されて家の中へ入った。


【キィ・・・・】
「で、でかい・・・・!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
城ヶ崎家の豪邸の中はすごかった。広くて、きれいで。ちょっとした迷路みたい。家の中で迷子になってしまいそう。
【カラカラカラ・・・】
「あっ・・・・・あの・・・。」
車椅子に乗った美少女が連達のほうへ向かってくる。
「・・・あれ?車椅子?・・・・この前はなかったような・・・」
「・・・学校で・・・・足をひねってしまったんです」
「はぁ〜、そうですか・・・・」
「・・・・・・・・。」
美少女――城ヶ崎 来夢(じょうがさき らいむ)。小学2年生。何か名残惜しそうに、来夢は去っていった。

「あら・・・・古畑・・・この方達ですの?バブルちゃんを助けたのは」
細身で、目がつりあがってるけど、どことなくきれいな美女。
「あ、は、はい・・・。時野と申します」
「私、城ヶ崎 幸恵(じょうがさき ゆきえ)ですわ。来夢の母親の・・・。・・・では、今から仕事なので失礼」
「ヘッ!?・・・休みじゃないんですか??第一・・・・今日娘さんのパーティーですよね?」
「フゥッ・・・・それまでには間に合うようにいたしますわ」
そして幸恵は玄関を開けて仕事場へ行った。
「・・・・・・・・古畑、時野さんとはこの方たちかね?」
「ハイ、旦那様・・・・」
その後に、城ヶ崎家の主のような男が来た。
「どうも、時野さん。私は城ヶ崎家の主です。どうぞよろしく・・・」
「は、はぁ・・・・・・」
「では。仕事があるので」
「えっ・・・・」




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「・・・ねぇ、お父さん」
「ん?なんだ、連?」
「なんでさっきからドギマギしてんの?汗でてるし・・・」
「いや、貫禄と言うのか・・・・・・・」
「ふぅーん・・・・」
連はチラリと来夢を見た。来夢はうらやましそうに時野親子を見ていた。
(・・・・・・・・・・・・・・・・)
連は、来夢を見て、何かをわかったようだ。そして、目をそらした。
(・・・・眠い・・・・・・・・・・・・・・・)

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Novel Editor by BS CGI Rental
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