東京都内の“光山(みつやま)小学校”。
「じゃあ、明日からG.Wに入ります。連休、楽しんでくださいね」
担任のこの一言で、今日の学校生活も終わり。 生徒達が「ワ〜〜ッ!」と走って、教室を出ていく。 その中で一人だけ机に突っ伏して寝ている少女――連だ。 「あっ、あのっ、連ちゃん?帰らないの?」 「・・・・・・・スー・・・スー・・・・スー・・・・」 「ま、また寝てる・・・。・・・・れんちゃんっ、連ちゃん!」 「・・・・ん・・・・・・・・」 「・・・もう、学校終わったよ?」 「あ、そ・・・・・。緑、何でそこにいんの?」 「・・・あっ、あの、連ちゃんと帰りたかったし・・・」 「・・・・・・・面倒くさいよ・・・帰るの」 「そ、そっか・・・・」 「・・・・・・別に緑と帰るのが面倒くさいわけじゃないけど・・・・・眠い」 「連ちゃんらしいや・・・・(汗)じゃ、じゃあね」 「・・・・・・・・・」
【ガタン!】
「?」 「・・・・いいよ。一緒に帰る?」 「は、はいっ!!」 青山 緑(あおやま みどり)――連の幼馴染でクラスメイト。連の事を慕っているし、連の方も緑の事を『友達』だと思ってる。でも、連は単独行動を好むから、そんなに緑といない。一緒に帰るときとか、弁当を食べるときとかに決まって緑の方が連によって来る。でも、たまに連の方から緑の方へ行く事もある。緑は連のことが大好きだし、連も緑の事が好き。(友達として!)
**************************** 連の家。 「・・・ねっむぅ〜〜〜・・・・フアア〜〜〜・・・・・・」 そして、連はまた父の机に突っ伏して寝た。 「・・・スー・・スー・・・スー・・・スー・・・・・」 連は寝るのが早い。いつでもどこでもすぐ寝れる。 「・・・・・スー・・・」
【ピンポロロ〜ン♪】
「・・・・・・・・・・・・ん・・・・・」 半分寝てる目でメールを見た。メールにはこう書いていた。
『時野庄治様。この度、城ヶ崎様のご息女、来夢様の愛犬、バブル様をお探しいただきアリガトウございます。 つきましては、5月3日、来夢様の誕生パーティーがあります。ぜひ、いらしてください』
「・・・・・らい・・・・・む・・・・・?・・・・・・何これ」 そのとき。 【ガチャッ!】 「いっや〜〜〜連っ!!父さんは昔から運だけは強いんだ!!今日もパチンコでじゃんじゃんもうけたぞ!!」 「・・・・お父さん、これ・・・・・・」 「あ?なんだ?」 そして庄治がメールを見ると。 「・・・ん〜〜???ああ!!あの金持ちのトコの犬か!!」 「・・・面倒くさい事するんだねぇ・・・・フア〜〜〜ァ・・・・・。」 「まぁ、困ってたからな!近所のオス犬とじゃれてるのを見つけただけだけどな!」 「・・・・・いい事したじゃん。面倒くさいけど」 「・・・パーティー・・・行こう!!」 「・・・・・・・・は?」 「パーティーといえば!!!おいしいものがたくさん出るはずだ!!よし、食べに行こう!」 「面倒くさい・・・・それに食べ放題に行くんじゃないからね・・・。」 「まぁ、とにかく行こう、行こう!」 「やだ。面倒くさい・・・・」 「そういわずに!!3日ってことは、明後日だ!!行くぞ!」 「・・・・・・・・んも〜〜〜〜・・・・・・面倒くさい」
そして、超乗り気な庄治と、全然乗り気じゃない連は、城ヶ碕家のパーティーに行く事になった。 ここで、不思議なおくりものを貰う事になるなんて、まだ知らなかった・・・。
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