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夢のおくりもの 作者:りみ

第13回   12 5つめのおくりもの
次の日。(5月5日)
何げにG.W最終日。
その日の朝、連が庄治に言った。
「・・・あんさぁ、お父さん、外行かない?」
「ん?」
「外。・・・ひょっとすると・・・最後のおくりものがあるかもしんないしさ」
「!!!よし、行こう!!」

推理力はゼロのくせに事件などに敏感な庄治は、外に5つ目のおくりものがあると聞いて外に飛び出た。その後を連が歩く。

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庭。
「!タイヤだ!新しいぞ!?」
パンクしていたはずの車のタイヤが、新しいのに変わっている。
「連・・・これか?」
「ううん、あれ」
連が指さした先に――季節はずれの毛布に包まって眠る少女――来夢がいた。そして、毛布の中にはカード。


『5つめのおくりもの=夢』


「らっ、来夢ちゃん!?」
庄治が驚いて叫ぶ。
連は・・・・・・・嬉しそうだった。

そして、家の者たちが外に呼ばれた。
「らっ、来夢!?」
「来夢ぅ!!一体どこにいたの!?」
陽司と幸恵が、愛おしそうに来夢を抱く。
「・・・・・・わからない。覚えていないの」
来夢はキョトンとした顔でそう答えた。
「・・・お・・・・覚えていない?」
「どこにいたのかも?」
「・・・・・・わかんない」
「・・・・・まぁ、いい・・・・・!!無事に帰ってきたのだから・・・!」
「・・・・ねぇ、来夢・・・・・・・、旅行、行きましょう?前から行きたがっていたところへ・・・・」
「本当!!??」
「ああ・・・・・・」




家族3人のほのぼのとした光景。
これで、おくりものは全て終わった・・・・・・・・・・・・。




「では。・・・にしても、ドクター=ZOUは誰だったのでしょう?」
「いいです、誰でも。・・・大切な事を教えてくれましたから」
「そうですなぁ!では、お世話になりました」

そして、時野親子は車に乗って、事務所に帰った。


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後日。

事務所(家)では。
【ピンポロ〜ン♪ピンポロ〜ン♪】
メール音が鳴り響いていた。それは、こんな内容のメールだった。















『時野探偵。あなたの推理をぜひ聞きたい。あなたはわかっているのでしょう・・・・少女探偵。   ドクター=ZOU』

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Novel Editor by BS CGI Rental
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