次の日。(5月5日) 何げにG.W最終日。 その日の朝、連が庄治に言った。 「・・・あんさぁ、お父さん、外行かない?」 「ん?」 「外。・・・ひょっとすると・・・最後のおくりものがあるかもしんないしさ」 「!!!よし、行こう!!」
推理力はゼロのくせに事件などに敏感な庄治は、外に5つ目のおくりものがあると聞いて外に飛び出た。その後を連が歩く。
************************** 庭。 「!タイヤだ!新しいぞ!?」 パンクしていたはずの車のタイヤが、新しいのに変わっている。 「連・・・これか?」 「ううん、あれ」 連が指さした先に――季節はずれの毛布に包まって眠る少女――来夢がいた。そして、毛布の中にはカード。
『5つめのおくりもの=夢』
「らっ、来夢ちゃん!?」 庄治が驚いて叫ぶ。 連は・・・・・・・嬉しそうだった。
そして、家の者たちが外に呼ばれた。 「らっ、来夢!?」 「来夢ぅ!!一体どこにいたの!?」 陽司と幸恵が、愛おしそうに来夢を抱く。 「・・・・・・わからない。覚えていないの」 来夢はキョトンとした顔でそう答えた。 「・・・お・・・・覚えていない?」 「どこにいたのかも?」 「・・・・・・わかんない」 「・・・・・まぁ、いい・・・・・!!無事に帰ってきたのだから・・・!」 「・・・・ねぇ、来夢・・・・・・・、旅行、行きましょう?前から行きたがっていたところへ・・・・」 「本当!!??」 「ああ・・・・・・」
家族3人のほのぼのとした光景。 これで、おくりものは全て終わった・・・・・・・・・・・・。
「では。・・・にしても、ドクター=ZOUは誰だったのでしょう?」 「いいです、誰でも。・・・大切な事を教えてくれましたから」 「そうですなぁ!では、お世話になりました」
そして、時野親子は車に乗って、事務所に帰った。
************************** 後日。
事務所(家)では。 【ピンポロ〜ン♪ピンポロ〜ン♪】 メール音が鳴り響いていた。それは、こんな内容のメールだった。
『時野探偵。あなたの推理をぜひ聞きたい。あなたはわかっているのでしょう・・・・少女探偵。 ドクター=ZOU』
|
|