■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

夢のおくりもの 作者:りみ

第12回   11 無くしてから気づくもの
「らっ・・・・・・来夢が・・・・いない・・・・?」
城ヶ崎夫妻はとても驚いていた。そりゃそうだろう。娘が消えたのだから。
「ドッ・・・・・、ドクター=ZOUが・・・・・来夢をさらった・・・・・・・・?」
「イヤァァッ・・・・!!!」


***************************
【スタ、スタ、スタ・・・】
連は、トイレを探していた。
(どこだっけ・・・。この家広すぎてわかんない・・・・)
「・・・・・・・・・でしょう?」
(!)
ある部屋の中から、3人の人間の声が聞こえる。
古畑、陽司、幸恵の声だ。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
連はしばらくそこに立ってて、部屋の中の会話を聞いていた。


***************************
部屋の中では。
「・・・・どうです・・・・?来夢様が消えて・・・」
「・・・・・古畑、何を言うの・・・・・・。・・・早く帰ってきてほしいわよ・・・・・」
「・・・・・・・・・なぁ、幸恵・・・・。・・・今まで、来夢に無関心だったんじゃないか・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうね。確かに・・・。・・・・いなくなると・・・・寂しいものね・・・・・・。・・・・今まで構ってなかったわね・・・・。・・・・『大切なものは無くしてから知る』って・・・このことかしら」
「・・・ああ・・・・。・・・戻ってきてほしい・・・・・。・・・なんで私達は・・・・娘の事を鬱陶しくおもってしまったのだろう。・・・・今まで、来夢と旅行なんて・・・・・、あの貧乏時代以来なかったな・・・」
「そうね・・・・目先のお金や仕事にばかりかまけてたわ・・・」
「・・・・・あの旅行券・・・・使おうか・・・・?来夢が前から行きたがっていたオーストラリアにでも・・・・・・・・行こうか」
「・・・・・・・・・ええ・・・・」






(・・・・・フフッ。・・・・よかったね、ドクター=ZOU。)
連は嬉しそうに笑って、トイレを探すために歩いていった。

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections