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人形達の叫び 作者:りみ

第4回   2 自殺か他殺か
「・・・おい、ガキ。てめぇ、名前なんていうんだ?」
「・・・・・・なんであんたに言わなきゃならないの?」
「!このアマッ・・・・!!」
「アンタから名乗ればいいじゃん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

警視総監の剣淵は一瞬、本気で連を銃で撃ち殺したくなった。が、警視総監の自分が子供を殺すわけにも行かず、すさまじい精神力で我慢した。

「・・・・・・おれは、剣淵・・・、警視総監だ」
「・・・・・緑、つかっちゃん、どうする?」
「えっ?」
「何がだ?」
「名前聞きたいらしいんだけど・・・・・」
「俺らも名乗るのか?」
「えっ!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ハイハイ。・・・“時野連”」
「“時野”?・・・なんか聞いた事あるな・・・・・、時野・・・・ときの・・・・・・・、と・・・・・・・、!!!時野!?・・・オマエまさか、“時野庄治”の娘か?」
「?何で知ってんの?」
「カァ〜〜・・・・・似てる・・・・似すぎてる・・・・、あいつにそっくりだ・・・。・・・・あいつは元刑事なんだよ、オレの部下だったんだ」
「あっそ」
庄治は元刑事だった。
だが、それは連には初耳だった。

「あいつのせいで未解決の事件がゴロゴロ残ったよ・・・・・・・」
「プッ。そりゃそうだろうね」
「時野家と何の因縁があるんだよ・・・・・・。娘とも会うなんて」

そのとき。

「剣淵警視総監!・・・自殺と見て、間違いないでしょうか?」
「そうだろうな。現場から見て間違いないだろう。“受験ノイローゼ”だろう」
「受験ノイローゼですか・・・・最近の中学生は、心が弱いから・・・」
若い刑事が剣淵と話していた。
「・・・・・・・。ねぇ、ちょっと」
「「?」」

【スルリ・・・】

「あっ!?おい!」
三人は、刑事達をスルリと抜けて、現場へ行った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「「・・・・・・・!」」

三体の死体。三人とも頭を銃で撃ち抜かれている。
そして、『遺書』と書かれた紙。

「・・・・ふーん・・・・・・」
「おいっ、お前ら!ガキが勝手に入ってんじゃねえ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
連は無言で遺書を読んだ。

『受験、受験ってもうウザイよ
今まで悪い事ばかりしてた
しまいには、仲間を殺しちまった。遊びでもってた銃で殺しちまった
だからあたしも死ぬよ もう生きていたくない』

と、下手な達筆でそう書かれていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

そして、一つの死体のこめかみには撃たれた跡。緑とつかっちゃんは怖がって後ろへひいているが、なぜだか連は平気だった。

「・・・・・・フーン・・・・・・、あんさぁ、これ自殺じゃないよ?」

「あぁ!!??」
連の思わぬ一言に剣淵は声を荒げた。
「っざけんな、ガキ!!ガキに何が分かる!!」
「そっちこそ、警察のクセに何見てんの?・・・ここ、見てみれば?」
連が指さした先は、死体のこめかみ。
「・・・・・・・・あぁ?・・・・・・・・・!!アレがない!」
「でしょ」
「・・・・・チッ・・・・・、おい!!これは他殺だ!!・・・もしも自殺なら、銃を頭に突きつけるはずだ・・・・、だが、それなら火傷の跡があるはずだ・・・・だが、どの死体にもない・・・・!・・・離れた位置から撃ったってことだ。これは他殺だ。」
いいながら、剣淵は、少し怖がってる目で連を見た。
(・・・こいつ、見た感じまだ小学生だろ・・・・・・なのになんでこんな詳しいんだ・・・・・!・・・こいつ何者だ?本当にあの時野の娘か?)

そして、他殺と判定され、捜査が行われた・・・・・・・・。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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