それから何日か経って。 高田中学校はテスト週間の終わりがけになったころだった。 「えー・・・では、明日のテストで全部終わりだ。だが、もう2学期も終わる。お前たちの時間など無いに等しい!!受験は迫ってきてるのだからな。わかってるのか?」 そう。明日でテストは全て終わると言う日だった。 「尚、今のところは、トップは一宮、二位は東城だ」 生徒達は、当然だと言う顔つきだった。
「・・・ねぇ?」 「えっ?」 「・・・わかってるわよねぇ・・・・?“あのこと”」 「!!・・・・ハ・・・ハイ・・・」 「そ。わかってたらいいの。・・・・バラしたら承知しないんだからね・・・・あなたの成績がいいのは・・・・私のおかげでしょう?」 「・・・ハッ・・・ハイ・・・わかってます・・・」 「・・・・フウッ・・・・・」 そういい残し“ある人物”は去る。“もう一人の人物”はうつむいて震えていた。 「・・・やっぱり・・・言うしかないのかな・・・・だめっ・・・いえないよ・・・・・・・・・・け、けど・・・・」 その人は“あのこと”を思い出していた。 そう、あのとき。あの小学生三人組が来たとき。 真ん中の、髪の毛がこげ茶色のボーッとした女の子――連。あの時の目はドキッとした・・・・・・そして、連はその人物にこういった。
“何オドオドしてんの?言いたい事あるなら、言った方がいいと思う。”
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
**************************** 同じ頃。 “犯人”は駅前のゲーム店にいた。 この駅前のゲーム店は光山小学校の近くにあり、小学生に大人気で夕方は小学生でごった返す。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小学生達が来るまで・・・・後10分・・・・」
犯人は知り尽くしていた。何時何分にこの店が満員になるか、ドレがどこに配置されているか、など。
「・・・・・・・・・・・・っっ・・・・・フフフッ・・・」
そういい、一つのゲームに手を伸ばした。
【スッ・・・・・・・・】
『ルイージペンション』をカバンに入れた―――そのとき。
「何してんの?」
(!!!!) 思いがけない声に驚いた犯人。 そこにいたのは、トロそうだと思っていた少女――連だった。 そして、連の少し後ろには庄治がいた。 「・・・・っ・・・ゃ・・・・」 「ふーん。やっちゃいけないのに・・・」 「・・・・チッ!!」
【ダッ!!】
“犯人”は走り出した。
「・・・・・・・・・フーン。」 面倒くさそうに見た後、連も走り出した。“犯人”を追ったのだ。 「おいっ、連!?」
(なんで・・・・!?なんでついてこれるの・・・・!!!??) この道は、陸上部が普段走っている距離とかわりない。 けど・・・連は普通についてきた。 「・・・っっ・・・・もう終わりね・・・・、なんでっ・・・!!なんであんな奴らのために・・・・!!!」
************************* 病院の屋上。 “一宮総合大病院”と言う病院の屋上だ。 「・・・・ハァッ・・・・ハァッ・・・・ハァッ・・・・」 「・・・やっぱりアンタだったんだ」 「っっ・・・・何でこんなガキに・・・・!!」 「やっぱり、“アンタ”が犯人だったんだ・・・――――」
|
|