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桜木坂の友情 作者:りみ

第7回   5 頭を使って考えよう

「なんで!?ハズレって・・・・ここじゃないのぉ??」
「でもさ、こんな箱が用意されてたって事は、ここに来る事わかってたんでしょ??」
「・・・・・・・今までのつなげたら?」
と連が言う。
「じゃあ・・・並べる??これもいれて」


『す でに私はいないだろう。だが、宝は自分たちで見つけなければならない。
 学校のあった桜木坂へ行け。そこから宝の場所へ行け』
『ぐ うぜんにもあの子らは全員居残りだ。楽しいからよしとしよう。たまには女の子も木に登らせよう。木に登らせ高い所を見せよう。どれほど清々しいだろう。高い所から見ると、何かが見える物だ』
『そ のまま下へ行け
 古き、命の音を基準にしろ。
 W5 E3  N2  S5      探索』
『の どこかの樹を掘れ』
『き づかないだけで惑わされているだけで すぐそばにあるのだから』
『ば かもの。ハズレだ。もう一度与えた紙を読み直せ。そして頭を使え』

「・・・・じゃあ、3枚目のやり方がおかしかったとかぁ??」
「・・・・・・・・・・・・・・ううん、ここに来る事わかってたんだよ。・・・だからあってるよ」
「ん〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


しばらく一同は考えていた。
といっても、あまり乗り気でなかった男性陣は深く考えていないようだ。
「ちょっとぉ、そこぉ〜〜!真面目に考えてよねぇっ!!!」
「うるせーな、どーだっていーだろ・・・」
「まったくもう!!昔はそんなんじゃなかったのにぃ!・・・んぁ〜考えると頭痛い!!!」

今の何気ない葵の言葉が、実はヒントになっていた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





「・・・なぁ、時野、これって・・・・順番・・・」
「・・・・・・・・・・うん。そーだね・・・だから・・・・・・・・」

*****************************

連達は、紙を順番に並べた。
「・・・これ、順番違うよ」
「え?」
「順番は・・・・・・・・・・・・・・・・・・『の』が最初のヤツと、一番最後のやつが逆だよ」
「逆??」
「先にコレを見るって言う設定だから・・・・・だから順番は逆でいーんだよ」


そして、この紙を順番に並べてみると。

『す でに私はいないだろう。だが、宝は自分たちで見つけなければならない。
 学校のあった桜木坂へ行け。そこから宝の場所へ行け

ぐ うぜんにもあの子らは全員居残りだ。楽しいからよしとしよう。たまには女の子も木に登らせよう。木に登らせ高い所を見せよう。どれほど清々しいだろう。高い所から見ると、何かが見える物だ

そ のまま下へ行け
 古き、命の音を基準にしろ。
 W5 E3  N2  S5      探索

ば かもの。ハズレだ。もう一度与えた紙を読み直せ。そして頭を使え

の どこかの樹を掘れ

き づかないだけで惑わされているだけで すぐそばにあるのだから』


「・・・・・・・・・・・なぁ、時野」
「ん?」
「これって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
























               頭文字と二文字目があいてるよな?」

つかっちゃんの言葉に、連以外ハッとする。
「うん・・・・・最初見たときからおかしいと思ってた」
「うん、連ちゃんに言われた時は、なんでだろ〜って思った!」
と佳織が言う。
「・・・・・多分繋げるんじゃない?“頭を使え”って・・・頭だけ読めばいいんじゃない?」
「全部の文の一番最初の文字だけ・・・か。じゃあ、読むぞ?」



『すぐそばのき』



「“すぐそばのき”・・・・すぐ側の樹?」
「すぐそばなんて・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・」
葵が気づく。
「・・・・・・・この樹だけ・・・・・・どの木からも近いよ。すぐ側にあるし・・・・」

















すぐそばの樹――――、桜の咲いていない大きな樹。
桜の咲いている木の下にあると思い込んでいたが、実際にはすぐ側にあった。
探し物は、すぐ側にあった。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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