「私は酒井葵!で、こっちが如月佳織。向こうから順に、尾崎啓輔君と、祇園正志」 「で、私が琢磨杏菜!」 琢磨杏菜と言う女性は、日本人離れした端正な容姿だった。 「で、こっちが佐野茉莉花!」 「こんにちは♪ね、あなたたちは?」 「・・・・・・・・・・・・・・・時野連」 「塚田真です」 「あっ、桜木坂見えた〜〜〜!」
***************************** 桜木坂。 ここで、2枚目の手紙。
『ぐ うぜんにもあの子らは全員居残りだ。楽しいからよしとしよう。たまには女の子も木に登らせよう。木に登らせ高い所を見せよう。どれほど清々しいだろう。高い所から見ると、何かが見える物だ』
と言う文面だ。
「居残りかぁ〜・・・したなーそういえば!!偶然にも!6人そろって宿題忘れるんだもん!」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 チラリ、と上を見る。 「・・・・・・・・・あそこかもね」
“あそこ”と言うのは、傾斜が激しく崖のような場所だ。 「え???」 「・・・・・上から上ってみてほしいんじゃない??上から見ればなにかわかるかも。“高い所から見ると何かが見える物だ”っていうのは・・・・そういうのじゃない?」 「あ、そっかぁ・・・・じゃああそこ行く?」 ということで、上のほうにある傾斜が少しある場所へ向かった。
***************************** この場所からは、見渡すと下には桜の木がたくさんあり、切り株もあり、唯一目立つのは桜の咲いていない木だった。 「ここからでいいのかな??3枚目読むよ?」 佳織が3枚目の紙をあげる。
『そ のまま下へ行け 古き、命の音を基準にしろ。 W5 E3 N2 S5 探索』
「WとかEとか何??下行って何かあるのかな?」 「・・・・・・・・・・これさぁ」 「え?」 連の呟きに佳織が反応する。 「コレおかしくない?この文・・・・」 「あ、ホント!“コレ”、意味あるのかな?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
**************************** そして、あの場所から下へそのまま降りてきた。 「うっわぁ、桜ばっかぁ!!!」 桜は大体10日ほどで散ってしまう。が、散る予感など全くしない桜の木達。 真ん中に何も咲いていない大きな樹があり、その横には細く長い桜。 「Wとかって何??」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つかっちゃん」 「?」 「つかっちゃんだったら、“コレ”わかると思うんだけど・・・・」
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