零「怖いだろ?早く逃げろ・・」 愛「怖くなんて無いよ・・だって・・レイジ君だから。」 法「俺だって、だいじょぶですよ!」啓「心置きなく戦ってください。」 零「お前ら・・・。」
悪「いい仲間だな。それまでの奴らと全然違って・・その顔見た奴らはすぐ物投げたり罵ったり逃げたりしたってのに。」
愛「そっか・・だからメガネを・・・」 法「一体どれだけ迫害されたんだよあの人は・・!」
悪「おっらアアアアっ!!」殴りかかる。 しかし、レイジはそれを軽くかわして、強烈な反撃を食らわせた。 悪「ぐ・・は・・!!!!」 零「これで満足か?」 悪「・・・そりゃ無いだろ?・・たっ!!!」膝蹴りを首に食らわせる。 零「お・・・」悪「これくらいはできるんだぜ?」
啓「すごい戦いですよ・・空気の振動が激しく伝わる・・」 愛「レイジ君・・」
その直後、激しい乱打戦が始まった。 互いが互いの拳を殴り、時に腹を蹴り、胸を突いた。
そしてその翼で空を飛び、戦う。 飛び交いながらの一撃一撃が激しく大気を揺らした。
法「天使と・・悪魔・・。」陽「お兄ちゃん・・」
悪「うらっ!!!!!!」 下に向いた強烈な一撃で地面に落とされたレイジ。
悪「とどめだっ!!!」空中から一気に突っ込んでくる悪魔。 零「ギッ!!!!!」逆立ちして、悪魔の顔面に蹴りを入れたレイジ。
吹っ飛んで、生えていた木に激突する悪魔。 木が三本折れた。
悪「さすがに・・究極楽しいぜ。」零「・・・・・・。」 悪「お前もそう悪くは感じてねえはずだろ?なあ。」 零「いいから続けるぞ!」悪「仲間がいるとこうか・・まあいいや。」
そして、また同じような戦いとなった。 レイジの蹴りが悪魔の背中にぶつかり、悪魔の頭突きがレイジの腹に食い込んだ。 しかし、何よりも4人を驚かせたのは、この戦いで血が一滴も出ていないことだった。
そして・・・
悪「このっ!!!!!!!!」零「だっ!!!!!!!!!!!」
互いの一撃が互いの胸に入った。
二人「う・・ぐううう・・・」力なく崩れていく。
愛「レイジ君!!!」 零「愛美・・危ないから来るな・・」 愛「え!?でももう・・」
零「おわらねえよ、まだな。」悪「そういうこと。」
愛「ねえ、もうやめようよ!私・・レイジ君が死んじゃったら嫌だよ!それにレイジ君が・・その・・悪魔君を殺すのも嫌だよ!!だからやめて!!」
愛美の必死の説得で、二人は少し落ち着いた目になった。
悪「・・・いいなあおまえは。こんな彼女、普通いねーぞ。」 愛「え?あ、私は・・その・・友達で・・・」
悪「ここじゃもう戦えそうに無いな・・・」 啓「え・・!」法「終わり・・か!」 愛「良かった・・・」
どうやら悪魔は戦意を失ったようだと、ホッと胸をなでおろす4人。
悪「んじゃ・・」
零「待てよ!!」
4人「・・・!?」悪「なんだ?」
零「最後に一発だけ・・な?」 ニヤっと笑って、拳を固めた。
愛「レ・・レイジ君?」 零「悪いな・・でもよ、もうさっきみたいに殺し合いなんかしないから安心してくれ。今は・・楽しく出来る。」 悪「楽しく・・か。賛成〜〜〜♪」
静寂が辺りを支配した。
レイジと悪魔が互いに相手を見つめあい、心を集中し自分の一撃を高めていく。 愛美はレイジが心配で仕方が無かった。 しかし、心のどこかで安心していた。 恐ろしいはずのレイジの目の中に、ほんのわずかに優しさが見えたから。
啓「・・・・・・終わる!」
零「だアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」 悪「らアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」
最後の一撃が当たる直前、レイジ・愛美・法一・啓十郎・陽子・悪魔の6人は感じた。
「前にもこんなことがあったような・・・・」
そして、その刹那・・最後の一撃が、終わった。
悪「・・・・・へッ」笑いながら、倒れた。
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