時は2000年。 ここは天道中学。夏休みが終わり、2学期が始まる。 そして、2年1組に転入生が来た。
愛「も・・森下 愛美(もりした あいみ)です・・。」 転入してきたのは、顔も可愛くスタイルも良い、森下 愛美。
男「お!かわいい!」男2「体もいいし・・イテッ!」 女「転入してきた子にいきなりそれは無いでしょ!」
先生「さて・・後ろのほうの空いている席に座りなさい。」 愛「は・・はい。」
そして愛美が自分に与えられた席に歩き、その席に座ろうとしたその時、寝息が聞こえた。
愛「・・?」
そこにいた長い金髪のクラスメートはうつ伏せでグーグー寝ている。 女「後藤さん疲れてるのかなぁ・・?」 愛「(この女の人・・後藤さんって言うんだ・・)」 そしてHRと1時間目の間の時間、愛美は他の女子に聞いてみた。
愛「後藤さんって・・どんな人なの?いつも寝てるの?」 女「そんなこと無いわよ。普段は真面目で勉強もスポーツも出来るしお顔もお美しいし男女ともに憧れるって言うか・・もう好き好き好き!!!ってな位でーー!!」 興奮し始めるクラスメイトにちょっと引きながらも、噂の『後藤さん』に話しかけてみることにした。 愛「あ・あの〜・・」 後藤「・・ん〜?」愛美の声に反応し眼鏡をかけながら顔を上げる。 愛「あの・・私、今日転校してきた森下 愛美って・・」 後藤「転校生か・・。俺は後藤 零司(ごとう れいじ)。よろしくな。」 愛「エッ!?」
その長い金髪や、顔からついさっきまで女だと思っていた相手・『後藤さん』が男だとわかって、驚きを隠せない愛美。
愛「え・・あの・・男・・の子?」 零「・・女だと思ったか?」 愛「あの・・その・・顔が・・可愛かったから・・」 零「な・・・・!!!」『可愛い』といわれて真っ赤になってしまう。
愛「あ、ご、ごめんなさい!」 零「いや・・女っぽい顔・・って言われることは何度もあったけど・・可愛いって言われたの初めてだな・・。今度から言わねえでくれよ?俺、男だからよ。」 愛「う、うん・・」
愛美は顔が女で他は男らしい零司に少し興味を持ち始めた。 そして放課後、愛美は零司に一緒に帰ろうと誘った。 他の女子からの強烈な視線を感じたが、零司はすぐOKしてくれて、二人で話しながら歩いた。
愛「へ〜、家庭部に入ってるんだ〜。」 零「ああ。お前も入るか?」 愛「え?でも・・」
その時、ナイフを持った二人の怪しい男が現れた。
A「なあ、ちょっとつきあわねえ?」 B「あそぼうよ〜。」
零「なんだお前ら・・」愛「ひ、人を呼びますよ!」
しかし、ここは人通りの少ない道。 愛美が大声を出しても助けは来ない。
A「なあ・・そんなに邪険にすんなよ・・」愛美の肩に触れようとする。 愛「キャッ!!」
・・その時、Aの腕を零司がつかんだ。
零「・・・その辺にしとけ。」 A「い・・イテテ!離せよ!!」 B「このやろ〜〜〜〜!!」ナイフを構え、零司に突進。 そして、零司にナイフが当たり・・
ナイフが折れた。 B「げぇぇっ!?!?」
愛「ウソ・・」
零「ウソじゃねえよ。・・おらぁ!!!」Bを蹴飛ばした。B気絶。
A「て・・てめえ一体・・なんなんだっ!??」
零「俺か・・・?俺は・・」少し悲しそうな顔をする。 愛「(後藤・・さん・・?)」
零「バケモンだ!!!」 そう言ってAを殴り飛ばした。A気絶。
愛「・・・化け物・・?」
そして翌日。
愛「後藤さん!おはよー!」 零「あ、愛美・・。」愛「昨日はどうもありがとうございました!」 零「・・怖くないのか?」 愛「怖くなんて無いですよ!私のこと助けてくれたし・・あの・・ところで・・さん付けってちょっと苦手なんで・・『レイジ君』って読んでいいですか?」
女子「レ・・レイジ君・・ですって!?」
女子が驚きの声を上げるが、零司は言った。 零「ああ、別にかまわねえよ。ついでに敬語もしなくていいや。」 愛「じゃあ・・よろしくね、レイジ君!」 零「おう!」
女子たち「悔しい〜〜〜〜!!!」
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