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黒猫の緑眼。 作者:じゅえる

第30回   区切り。本棚に陳列する仔猫の眼球。ドレスと娼婦の関係。黒い爪。

君の名前は?
ロザリンダよ。

好きな人が出来ると、少しは生きて行く事に光が生まれるかしら。光?希望?他人の存在に自分の生き甲斐を見い出すなんて、無責任かもしれないけど。あたしは独りで居たくない。だって独りは淋しいわ。
生きる事は眠る事だ。
そして死ぬ事で目覚める。

君は遠くに行って僕は独りぼっち。
今はどこに?

逢いたくなってる内がまだ幸せなのかしら。好きって感情があるから。人を好きになる感情がある幸せ?好きになっても、好きな人に愛されなかったら意味が無いわ。そうでしょう?そんな一方通行の好きは無駄だわ。それでも好きでいるのを止める事が出来ないなんて、自分の感情を自分でコントロール出来ないなんて、どうなってんのよ。あたしはもっとシンプルで、シビアで、醒めてるんじゃないの?それが、勘違い?
何も無くて、何も解らないから、何処に進んで行けば良いのかも見えてない。暗くないけど光も無い。

愛してるよ。
大好きよ。
好き。
君だけが好き。
君が食べたい。

君と話してるとドキドキする。君は音楽が大好きなんだね。君の話す事はいつも感情のままで、単刀直入。厭な事は一切嫌うし、気に入らない事には直ぐ切れる。目を見て話したがる。甘えられるのが実は好き?本当は自分が物凄く甘えたい。女の子が大好き。いつも頼られてばっかりだから、たまには頼りたい。独りが嫌い。泣き虫。感情の起伏が激しい。痛いのが嫌い。愛されていたい。

スターは大空が家だろ?

『ひなた』くん、死なないでね。あたしが死ぬまで死なないでね。あたしより先に死なないでね。あたしより1秒でも永く生きていてね。貴方を愛してるの。貴方は愛されているの。大勢の人達に愛されているの。貴方が死んでしまったら、大勢の人達が哀しむのよ。大勢の人達が絶望するのよ。貴方は、そんな事は知った事じゃないぜ、って言うのかもしれないけれど。

今何処に居るの?今何をしてるの?今何を考えているの?今誰に逢いたいの?今何を必要としてるの?今誰と居るの?今何を話してるの?今何を感じてるの?今何を見てるの?あたしは今、貴方に逢いたいよ。

何をしてても、君の事ばかりが頭に浮かぶ。絵を描いていても、音楽を聴いていても、映画を観てても、文章を書いていても、本を読んでいても、ライブに行っても、アイスクリームを食べていても、電車に乗っていても、お酒を浴びる程飲んでも、美容室に行っても、ベッドに寝転がっていても。君以外の誰かとセックスをしている最中も。
朝も。昼も。夜も。1日中。ずっとずっとずーっと頭の中に君が居る。これって、好きって事なのかしら。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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