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黒猫の緑眼。 作者:じゅえる

第13回   地下鉄に乗る豚。鞭で叩かれ続ける子供。涙を流すライオン。夜の闇を照らす銀色の満月。

先の見えない道を歩くのは、人によっては困難で、人によっては興奮し、人によっては拷問だ。
あたしは自分を傷付ける事でしか物事をやり過ごす事が出来ない。
辛いなら、克服すれば良い。
我慢出来ないのなら、解決策を導きだせば良い。
自分の力量を知れば良い。
無理な事や、不可能な事を決めるのは、やってからでも良い。
遅いという感覚は、時間を意識し過ぎているから。

豚は空を飛びたいと思うのかしら?
梟は海を泳ぎ回りたいと思うのかしら?
蜂は四肢を以て草原を駆けたいと思うのかしら?
ペルシャ猫は人間を支配したいと思う時もある?

何を求めているのかは、解っている。
何が必要なのかなんて、そんな簡単な事は前から知っている。
あたしは、此処に居る事で何を得ているんだろう。
何の為に此処に居るんだろう。。
虚しい。何も無いよ。何も無い。何も。無い。


あたしは貴方が好きです。
好きで好きで好きで好きで、今更どうしようもないくらい感情に歯止めが効きません。
何回逢っても、何回キスしても、何回噛まれても、何回FUCKしても、不安になってばかりいます。
それでも貴方に逢いたい。
キスしたい。
噛まれたい。
×××××××。
安心したいワケじゃない。
もっとあたしを求めてほしい。
もっとあたしを感じてほしい。
もっとあたしを。

価値が無いのなら、消えてしまいたい。
泣くのは好きじゃない。
弱くなりたくない。
弱音を吐いても助からない。
貴方に対して、生まれる感情に流されたくない。
どうしていいのか解らない。
意味が無い。
自分が無い。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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