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世 界 が 壊 れ る 日 作者:ヴォルシュラ

第5回  
未来へ。

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「瑠亜?いるか?」
「え?あ、うん」
どこを見ても真っ暗闇だと思っていたところに、1つの光った丸い物が見えてきた。どうやら洞窟(?)の出口のようだ。
「あそこに行くぞ。」
「うん。」
出てみると暗い世界があった。
出口の光の所には膜のような物が張り付いてあり、光って見えたらしい。
幸い、目が慣れてくると風景が見えてきた。村があった。
「ここって・・」
そこには瑠亜の家の隣にあったような廃墟があった。
「真希・・。」
瑠亜の祖父が見せてくれたような紙が家の所どころにあった。
「んー・・っと、や み の せ か い が ゆ?」
「こっちに続きがあるみたい。」
瑠亜が指した所は啓が見た家の隣の家だった。
「全部となりの家に続いてるよう・・ね。」
「ああ。ちょっと読んでみる。」
啓が読んだ文章をつなぎ合わせた物はこうである。

「闇の世界がゆらいできた。

 やはりあの私の兄とかいう奴が騒いでいるのだろう。

 キルア様に伝えねば。」

「キルア様って?」
「知らん。」
そう言った後にふと、ある姿が思い浮かんできた。
「知らないんだったら進むしか・・」
「いやちょっとまて。」
「え?」
「俺が最初に光に入る前に何か・・。」
(そうだ。)
「マキと一緒に居た奴だ。」
「え?」
「いや。たぶんだけど・・。」
じゃあ分からないじゃない。とでも言うように瑠亜の肩がすくんだ。
「早くいかなきゃ。」
「え?なんで?もっと情報集めしろよ。」
「他の村がこの村みたいになっちゃいけな・・きゃっ。」
「どうした?」
「これ・・。」
瑠亜の前にあったのは人骨だった。
「なんで・・・?」
「他に骨なんかなかったのに・・。」
「それはね−」
「え?」
声のした方を向くと真希が立っていた。
「その人だけが特別だからよ。」
「真希!」
言葉も気にせず叫んだ。
すると、真希は指で弧を描いてあの扉を作り、中に入っていった。
「真希!」
後ろで瑠亜が止めたのも気にせず扉へ入った。
啓が入ると扉は消えた。
啓は何か異変に気が付いた。
瑠亜が居なかった。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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