啓達は、丘を降りたあと、リリの家に向かっていった。 「家ってどっちの道だっけ?」 知ってるが、無言も何だろうと話し始めた。 「看板のある方。」 「OK。」 丘を降りてから数分後、リリの家に着いた。 「ただいまぁー。」 ドアを開けると、リリのお母さんが倒れていた。 「お母さん?」 「リリ・・。」 少し胸騒ぎがした。 「奥に行ってみよう。」 「うん。」 リリの祖父の部屋のドアが開いていた。 のぞくと、体がこわばった。 「啓?」 リリがひょいとのぞいた。 そこには、血だらけの部屋があった。そのなかに・・ 「おじいちゃん!」 リリの祖父が血まみれになって倒れていた。 「おじいちゃん?どうしたの?」 「リリ・・・。あの少女が・・・・。」 (え?) 「村を助けようとしておるのを見られてしまったのだろう・・・。」 「リリ・・」 「何?」 「お前の名前はリリじゃない・・・・。」 「えっ?」 「お前の名前は・・瑠亜・・・」 「啓と・・・西の地に・・行き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 それっきり、老人は動かなくなった。 リリは・・いや。ルアは、泣いていた。 「ルア?だっけ。?」 「・・・」 「行こう。泣いてても仕方がない。」 「・・・・・うん。」 啓と瑠亜は老人がもう今は亡き老人を庭に埋め、外にできた光の扉へと進んだ。 次の扉は開けると闇が飛び出してきた。 どこを見つめても黒・・。 だが、啓は、しっかりルアの手を握り、進み出した。 未来へ。
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