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なりたいのは優しい人 ―自分を捧げてでも他人に幸福を― 作者:リードラック�U

第2回   翼を広げ猫は飛ぶ



            友達に教えてもらって気がついた

            猫の両肩に白く丸い模様があることに

            まるでそこから銀白色の翼が生えてくるようだった



            出窓にしゃんと背を伸ばして猫は座っていた

            外を眺めては行き交う人々や車を目で追い

            私に気がついたのはしばらくが経った時だった


            猫は鋭く静かな瞳をこちらに向け

            またすぐに窓から外を眺める素振りをしたが

            肩に力を入れてバッと白く銀色に輝く翼を見せた


            息を飲んでいる私を猫はふっと笑って見ると

            「驚いた?」とでも言うように出窓からふわりと降り

            音もなく私に歩み寄って来た


            猫は私の前で立ち止まって座ると翼を広げ舐め始めた

            そしてまた私を見ると翼をばさりと一度羽ばたかせ

            私の顔の前まで飛ぶとまた羽ばたいて私の後ろの宙で止まった


            「何をしているの?」とでも言うように猫は私を翼でつついた

            そして羽ばたいてどこかにいってしまうのだから

            私は何が何だが分からないうちに猫を追いかけた


            猫は私を扉の前まで連れてきた

            「開けなさい」とでも言うように猫は扉をちらりと見た

            仕方がなく私はノブを回して扉を軽く押した


            そこには翼の生えた天使達と神々や女神達が集まっていた

            猫は私を美しい天国へ連れて来てくれたのだ

            私はあまりの素晴らしい光景に瞳を輝かせた


            気がつけば私は厚い厚い雲に立っていた

            気がつけば私にも翼が生えていた

            「天国にきたんだからね。」とでも言うように猫は胸をはった


            私はそこで何日も何日も遊んで暮らしたような気がした

            天使達は私の冗談に何でも笑ってくれて

            私は天使達の空の上の話しを興味深く聞いていた


            空の上では嵐なんかこない

            でもある時突然に現れた大悪魔のせいで嵐が来て

            私は崖から落ちたように雲から足が離れた


            私は翼を羽ばたかせようとしたがずっとずっと落ちていく

            見ると私の背に翼などなかった

            大悪魔がもぎとってしまっていたのだ


            「いやあああああああああああああああああああああ!!!」

            私は悲鳴と共にベッドから転がり落ちた

            「あれ?」

            そこは私の部屋だった

            猫が私の顔を不思議そうに間抜け面で見つめていた

            そして天使はただこう言った

            「にやぁお?」


                                          

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Novel Editor by BS CGI Rental
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