―――彼女は遠い所に行ってしまってなかなか会えない――― ―――本当の友達なんてやっぱりいない――― ―――それが現実なのかもしれないな―――
やきもちをやいたって忘れてきた
だって彼女はわざとやっているのではないと分かっているから
やきもちをやいたって忘れてきた
大切な友達を疑うお前に覚えさせて頂けるのか?
やきもちをやいたって忘れてきた
皆仲良しなのが一番良い 私一人の友人ではない
ずっと耐えてきたからこそ
私は今日の事件を大きな物にしてしまったのではなかろうか
約束をまんまと破られた
被害者が私一人だったら良いものの
他にもまだ被害者が二人もいたからさあ大変だ
相手を傷つけないように注意しながらも
反省してもらうために怒りの気持ちを静めながら
自分のおかしたことの重大さをしっかり受けとめてもらうために
私は彼女にメールを送った
出来るだけ相手に気をつかったつもりだった
だって私は優しい人になりたかったから
自分の怒りをちゃんと静めて気持ちを伝えたつもりだった
なのに満足しなかった
知らないうちに絶えてきたものがふつふつとにだっていた
彼女からの謝罪を聞いて話しは終わった
どうしてこんなに気分が悪いのかしら?
こんなこと最初からおこらなければ良かったのに
〃ひどい目にあうと誰もがそう思う だが現実からは逃げられんのだよ〃
誰かが言っていたっけ
気分を変えてリフレッシュしないとな
冷水を一杯ぐぐっと飲みにいこう
外の「がちゃん」という自転車のとめた音に関心を寄せたが
そんなことあるまいと扉のノブに手をかける
なんと運悪く
なんと幸運に
携帯がなって誰かがメールをよこした
「ちょっと『て』てきてほしい」
濁音忘れにふっと笑みをもらしたが
次にどんな顔をして『て』て行けば良いのか分からない
どうしようどうしようと顔を歪ませ
どうしようどうしようと顔の筋肉を緩めて
いざ玄関扉をゆっくり押し開ける
彼女の姿を発見すると
どうすれば良いのか分からなくて家の中の猫をみつめてから
彼女にゆっくり近寄った
そこには赤いうるんだ瞳があった
まさか涙を流していたなんて
まさか私のメールでこんなにもつらい思いをさせたなんて
優しい人になりたい優しくない私は息を飲んだ
震える泣き声
しかし彼女は口を閉じることを決してせずに
自分自信をしっかり受け止め話し続けた
沈黙が続いても彼女はハッと
「あとまだあった」
沈黙が続いても彼女はパッと
「まだ一つあった」
沈黙が続いても彼女はあっと
「そういえば」
今までこれほど賢く正直な子がいただろうか?
私はただただ関心するばかりだった
私がつい忘れていたことも全て話しだすのだから
関心できない者がこの世のどこにおろうぞ?
彼女の口から発せられた言葉
「ごめんなさい」 「すごく優しい人やと思う」
「大事な友達」
「きつめでもいつもあなたは良いことを言ってくれる」
「これからも今までみたいに仲良くしてくれる?」
全てが私の気分の悪さを解き放ってくれた
家にまで来てくれただけでも充分救われたのに
もはや今の彼女に誰が怒りの念を持ちつづけておろう?
しっかり反省をして同じあやまちを繰り返さない
彼女は優しい子なんだと
「本当の友達」なんだと
照れくさいなど思う余地もなくそう思っていた
彼女は私に優しさを別けてくれたように思う
忘れてはいけない今日の出来事
小説では長すぎて他人へは伝わらない
短い短い詩だからこそ
伝えられるべきことがあるように思う
同じあやまちは繰り返さぬよう
私は目指して生きて行く
誰にも負けない優しい人を
ありがとう
もう悔やむことはないからさ
私に優しさを別けてくれたことを自慢に思い
私からの恩返しを待っていて
何十年とかかるかもしれないが
その時もずっとずっと友達だよね?
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