「リードラック、覚えているかい?」
「前にも一度来たことがあるよね? 確か姉がある絶叫マシンを気に入っていた」
「そうだ。――という遊園地」
「そうだった、そうだった!」
父に教えてもらって思い出した遊園地の名前
二文字で格好良い名前だったのに
遊園地を出た瞬間に忘れてしまった
目を閉じて入っていた時だけしか覚えられなかった
あまり広くもないしお客も大して多いとは言えない質素な遊園地
おもしろい乗り物も姉が気に入った物くらいしかない
名前を覚えている乗り物も一つだけ
「アンネ・フランクの日記」
さすが夢だと今は思うが夢の中では普通だった
さすが夢
乗り物だと思っていたのに入れば壁の少ない家のようだった
ただただ普通にそこを歩いていった
今思えば他の遊園地から見ればただの道に見えるに違いない
名前とつながりは何もなかった
突然に遊園地は姿を消した
大きな大きな劇場になったのだ
大勢の二校の中学生達が立派な椅子に座っていた
でも気がつけば椅子は消えて劇場は体育館に
遊園地よりはこっちの方は楽しかったのだけれども
その話しはまた今度
二文字の名前の遊園地でお会いした時にでも話しましょう
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