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迷路orパズル 作者:

最終回   攻略本

昔の僕は
    とても馬鹿でした。



いえ。
  馬鹿だけではすまないほど馬鹿でした。



異性で遊んでいたわけでもない



ただ
    自分の納得できるようにことを進んで欲しかっただけ




僕の中ではそれだけだった。
  けれど今思ってしまえば
    相手はそれ以上のイラつき面を持っていただろう



『自分の納得いかないことは
  すべて人に押し付けたりする奴』




自分でも
  あの人と別れた後にきがついた


              遅すぎだった


遅すぎて・・・遅すぎて深い後悔という名の扉に閉ざされた
  閉じ込められた





そんなつもりではないと思っていたのに
  どうしても「恋愛」という事は上手くことが進まない
     こんなんすぎるパズルのように

              いや
              迷路



どれが当たっている言葉かはわからなかった。
  けれど
     間違っている気もしなかった






気をつけようと心がけた
  そんなすぐにできるわけもないのに
  




             恋愛の攻略本





あるはずのないものを
     本屋で探し続けていたある日の事だった




友達にも聞いたが
     大笑いされたあと
          殴られた



  
  「そんなもんがあって
     恋愛が楽しめるもんか
       恋愛は楽しみながらも愛を尽くすのが

                 恋愛だ      」



その一つの拳に僕はハッと目が覚めた

              「楽しむ」



僕は違う意味で楽しんでいたのかもしれない。

異性をたぶらかし
  馬鹿にして
    好きな素振りをしていただけなのかもしれない




拳を引っ込めた後
  彼はすぐに謝った
   「殴るつもりはなかったと」

僕はすぐに言った
  「謝るな
     おかげでさっぱり目が覚めてくれたよ」



彼は微笑みながらも
  頬に涙を流した



              友情




きっと人一人でその言葉の意味は違う
   けれど
     僕はこれが「真の友情」だと察した





僕は新たな恋愛に飛びつこうと思う
   遊び半分ではなく
      心から愛せる人を




焦らずに
 何年かけてでも僕にあった人を見つける
    
         そして僕は心に誓った



出来るだけ
 できるだけでも

  異性の気持を深く優先してあげよう
   できるだけ




加減力のない僕には
      まだ難しい事ばかりだった




          迷路に迷いながら僕は進む

         
         答えのない「恋愛」の疑問点に


         挫けるなんて僕の辞書にはない


         そう言い張れるようになりたい




            攻略本のない恋愛


         それなりの「攻略」を僕自身


          相手だけのを見つけてやる






          それこそが

              僕だけの「恋愛」
  

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Novel Editor by BS CGI Rental
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