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聖なる夜の贈り物 2005 作者:殻鎖希

第2回   サンタが聖夜にやってくる!
 サンタさん、という言葉には誰もが胸を躍らせた事があるでしょう。まさにクリスマスの風物詩ですね。
 真っ赤な服に身を包み、プレゼントがぎっしり詰まった大きな袋を携えて。サンタさんは、今頃子ども達の元を訪れているのかも知れません。
 ……おや?この物語に登場する人物も、サンタさんの到来を心待ちにしているようですよ。




第一話 サンタが聖夜にやってくる!

 今年も遂にやってきた。

 十二月二十四日。クリスマスイブ。ボクはこの日が来るのをずっと楽しみにしてたんだ。

 クリスマスには、いつもサンタさんがプレゼントをくれる。それがとっても楽しみなんだ。サンタさんが来てくれるのはいつも夜中だから、ボクはいつも夢の中。サンタさんがどんな顔をしているのか、一回も見た事ないけど、それでもボクはサンタさんを信じてるよ。

 「今年はアニメのDVDが欲しいな」ってママに言ったら、サンタさんに頼んでくれるって言ってたんだ。明日の朝がとっても楽しみ!

 サンタさん、今年もボクんちにプレゼント持ってきてくれるかなぁ……?




 ひっそりと静まりかえった夜半。母親は、そっと息子の部屋に忍び込んだ。

 彼を起こさぬように注意してベッドに近づき、サンタクロースの絵柄のラッピングが施された包みを枕元に置く。

 今年も息子に気付かれなかった事を確認して、母親は安堵の溜め息を漏らした。

「ボクちゃん。これが四十歳のクリスマスプレゼントよ」

 無精髭を生やした息子の寝顔を見つめ、年老いた母親はそっとそう呟いた。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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