あとがき
人生という名の道は果てしなく続くようでもあり、どこか儚いものでもある……どんな道を歩いていくのか、それを選ぶのは自分達次第、といったところでしょうか。今日は。殻鎖希です。いつもとは少しテイストの違ったこの作品、I Wish……をここにお届けいたします。 というわけでいつものように、こちらのあとがきでは物語本編に登場したキャラクターをゲストとしてお招きして、話に花を咲かせましょう。
殻鎖:今回は、物語の主人公、飛鳥君に登場してもらおうと思います。 飛鳥:どうも、飛鳥です。よろしく。 珍しく今日は真面目なトークするつもりなんだってな、希。 殻鎖:珍しく真面目にって……俺はいつでも真面目なんだって。 飛鳥;ウソつけ。 殻鎖:シクシク……そんな即答しなくたって。 飛鳥:大の男が泣くなよ。早く話進めようぜ。 殻鎖:ま、まぁ話は進めるけどよ。 まず、この話の特徴なんですが、これまでに殻鎖が書いてきたものに比べ、このI Wish……は異様とも言えるほどに短いです。 飛鳥:今までは結構長めの話ばっか書いてたもんな。 殻鎖:うむ、この話書くまでは、一番短くても原稿用紙に換算して百枚くらいは普通に達してた。けど今回は原稿用紙に書いてみても十枚だの二十枚だのくらいで収まっちゃうんだよな。 これまで殻鎖は、とにかくストーリーに重きを置いて小説を書いてきました。しかし、今回はストーリーというよりもむしろ、作品の中にあるメッセージ性を強く意識しています。 飛鳥:ストーリーで言うなれば、確かに語られていない部分も結構あるよな。そのあたりは読者の想像にお任せするっていうこと? 殻鎖:うん。飛鳥と瀬奈がどのような生活を送っていくのか……そいつはこの話を読む読者の皆さん一人一人の想像に委ねたい。その中のどれが正解でどれが間違ってるなんてことはない。この話を読む人の思い描くであろうお話の全てが、I Wish……の物語とも言えるんだ。 飛鳥:何か体のいい手抜きのようにも聞こえるんだけど。 殻鎖:ぎくっ! ……い、いやいや、そんなことはないぞ。 飛鳥:お〜い、今ぎくって言った…… 殻鎖:とにかく! 飛鳥:強引にごまかしやがったな、こいつ。 殻鎖:とにかく、この物語には決められたストーリーというものが存在しません。そこにあるのは、出会いと別ればかり。読む方によってはあっさりしすぎているという印象を受けるやもしれませんが…… 飛鳥:……ただ、この物語に対しての思い入れはかなり強いんだよな。 殻鎖:うん。先にも言った通り、この物語にはメッセージを強く込めているんです。 作中で、主人公飛鳥がヒロイン瀬奈に対してある人から聞いた話を語るという場面があるんですが、この飛鳥の話の内容についても殻鎖にはかなり思い入れがあります。 飛鳥:だから、読者の方々にも読み味わってほしいって? 殻鎖:ああ、そう思う。 その他にも作中には、幾つか殻鎖自身が思い入れを持って書いた箇所があります。それが果たしてどの箇所であるのか……探しながら読んでみるというのもまた楽しいかもしれませんね。 また、そうした場面一つ一つばかりではなく、物語全体を通して、何か皆様が感じるところ、思うところ、心に残るところ等があれば作者としてもこれほどに嬉しいことはありません。 飛鳥:何か偉そうなこと言ってるよ、このオッサン。 殻鎖:って誰がオッサンやねん。お前と同じ大学生だっての。 まぁそういうわけで、これからI Wish……を手に取るという方は是非とも読んでみて下さい。とても短い物語ですが、きっと何かあなたの心に残るものがあるのではないかと思います。 飛鳥:俺や瀬奈がどのような道を選んでゆくのか、ここで深く触れることはやめておきましょう。それは皆さん自身の目で確かめてみて下さい。 殻鎖;……と、話がまとまったところで、そろそろあとがきの方も終わりにしたいと思います。 飛鳥:おお、今回は本当にちょっと真面目なトークだ!ちょっとおふざけしてるとこはあるけど……今回はあとがきクイズもないみたいだし。 殻鎖:だから俺はいつでも…… 飛鳥:聞く耳持たず。真面目なうちにちゃっちゃか終わっちゃいましょう。 最後になりましたが、読者の皆様方に厚く御礼申し上げます。また次の作品でお会いできるのを楽しみにしております……と殻鎖が申しております。 殻鎖;勝手に人のセリフを取るなああぁぁっ! いいもんいいもん、もうぐれてやる……いじいじ。 飛鳥:いじけんなよ。大人げないなぁ……ったく。 殻鎖:それでは皆さん。またいつか……いじいじ。 飛鳥:だあっ!いつまでも鬱陶しいわ!
殻鎖希+飛鳥
p.s 今回のあとがきクイズですが……飛鳥が言っていた通り、本当にありません。.今回はお休みとさせていただきます。申し訳ありませんが、ご了承下さい。
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