■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

聖なる夜の贈り物 2006  作者:殻鎖希

最終回   あとがき
あとがき

 さて、今宵の語らいの時間もどうやら終わりの時が近づいてきたようです。今回は全七編のショートショートストーリーを紹介させていただく事が出来ました。
 それでは、各話についてもう一度振り返ってみる事にしましょう。



どうして誘ってくれなかったの?

 小学校の頃、私は一つの大きな謎を抱えていました。それは巷で流行っていたトイレの花子さんの噂話でもなければ、夜な夜な校舎を走り回る不気味な人体模型の事でもありません。まぁ、トイレに関する謎であった事は確かなのですがね。
 どうして、女の子はあんなに連れだってトイレに行くのでしょうか?小学校以来のこの謎は今でもまだ解けていません。答えをご存じの方がいらっしゃったら、是非教えて下さい。

不倫

 「親は子の鑑」だとか、「子は親を見て育つ」だとか、よく言われますね。たかが子どもと侮ってはいけません。悪意なく大人の一挙一動を真似てみせるのが、幼子というものなのですから。
 人の親になる時には、子どもに見られても恥ずかしくない行いを心がけたいものです。私はまだまだ見られたら困る事が沢山あるので、親になるのはもう少し後にしましょう(笑)。

読書熱中症

 好きな事に熱中してしまうとついつい時間を忘れてしまうものですね。その気持ち、私にもよく分かります。
 このお話の主人公のように、その集中力を宝の持ち腐れとしてしまうのはあまりに勿体ない話であるのかも知れません。

九九

 これはうっかり、前の話と少し被ってしまいましたね。ただ、こちらは近年特に叫ばれている学力低下を取り上げたものです。
 私自身、機械的に何かを覚えるという作業がとても苦手なのですが、九九というものも年をとってしまうと覚えにくいものとなるのかも知れません。あれがすんなりと頭に入るのが小学校低学年の内だけだとしたら……こう考えてみると、幼い頃から勉強を積み重ねていく事もやはり大切な事のようですね。

ある暗い女の話

 言動と行動が矛盾してしまっている女性のお話ですね。ここまで極端な人は滅多にいないでしょうが、似たような事は皆さんもやっているかも知れませんよ。
 ほら、某超有名漫画の主人公も昔こんな事を言っていたじゃないですか。『面接ってのは嘘つき大会なのか?』とね。

僕の彼女はロマンチスト

 今回のお話の中で唯一クリスマスを題材として取り上げたものです。毎年毎年彼女から高価なプレゼントをせびられ……もとい、サンタさんにお願いをさせられている主人公。「本当にロマンチストなのは『僕の彼女』ではなくて『僕』の方だろう」と突っ込みたくなるのはおそらく皆さん同じではないかと思います。
 つくづく、男というのは単純な生き物なのです。

捨て駒の兵士達

 ブラウン管の向こう側で本当に命が奪われているとしたら?
 テレビゲームをしていた時に、ふとそんな事を思いついて書き上げたお話です。無理矢理操作されるキャラクターの側にとってはたまった話ではないでしょう。これからゲームをする時にはキャラクターに思いやりの心を持って……というのも、また一興かも知れませんよ。



 楽しい時間というものは本当に早く過ぎてしまうものですね。今年の私からの贈り物もこれで全て終わりです。
 名残は尽きませんが、また来年、この厳かなる夜にお会い出来る事を楽しみにしております。
 メリークリスマス。そして、良いお年を。

ストーリーテラー 殻鎖希

← 前の回  ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections