・・・
「「………………」」
やっとの事でエウノミアルの家に辿り着いた私たちは、いろんな意味で押し黙っていた。 店の人や歩行者のおばさんなどに正確な住所を聞いて着いた頃には、日は大きく傾いていて、今にも山に沈んでしまいそうだった。そして、そびえるシルエットを目の当たりにし、 「…………でか…………」 「次元が違うわね」 「ってか、変なカタチ」 本当に、いろんな意味で驚いていた。
ほんの数分前…。住宅街を抜けて急な坂を上った途端、この奇妙な豪邸は姿を現した。崖っぷちに堂々と佇むその家は、各部屋ごとに出っ張ったり引っ込んだりしていて、積み木を積み重ねてできた建物のようだった、色は落ち着いていて、シックな感じ。 「…えっと…」 「とりあえず、呼び出してみましょうか」 ナギが小さな門にある鳥が咥(くわ)える輪っかを引くと、ほどなくしてキッチリ髪を結い上げた、性格キツそうなおばさんが出てきた。 「どういった御用件で?」 初老に手が届きそうなおばさんは、見た目と同じ印象で事務的に尋ねる。 「あ、その…ぜひ、リーズさんに直接お伺いしたい事がありまして…。面会させていただけないでしょうか?」 「ただ今ディムロス様はお忙しゅうございます。またの機会にして下さいませ」 上辺は丁寧に、内心はきっと鬱陶しそうに私たちを追い払おうとする。 「またの機会って、いつ頃なの?私たち、あんまり時間がないんだ」 「そう申されましても、ディムロス様のお時間が空くことはそうございません。お諦めになられた方がよろしいかと」 「そこを何とか、お願いします。用件が済みましたらすぐにお暇いたしますので」 「残念ですが…。どうぞお引取り下さいませ」 そう突き放して、おばさんは踵を返した。けど、今ここで引き返す訳にはいかない。 「ちょっと待ってよ!忙しくて時間が作れないのはわかるけど、私たちが尋ねた事くらい伝えてくれないの?」 しゃんと伸ばした背中に向かって叩きつけると、実に不愉快そうな顔で向き直り―――
「何を騒いでいる」
若い男の声が、おばさんを遮った。そして――――
〜「くわ〜!!続きが気になるー!!」〜
って人は、是非是非次にも行っちゃって!GO!!
|
|