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「セリナ、どうして!?いつの間にこんな…!!」
ナギは泡の膜に飛び込んでくるなり、そう責め立てた。 「あ、あの、説明はちゃんと後でするから。ちょっと待って」 ナギを一旦静めると、泡の膜を大事に抱えてくれている彼女に目で合図した。 彼女は一度船の下に潜り込み、反対側から顔を出す。遥か下で、ガドガとその仲間、そして裏切り者達の顔が一斉にこちらを見上げていた。
わたしは大きく息を吸い込み、
「伏せてー!!」
叫んだ。 すると、面白いほど半分ぐらいの――おそらくガドガ船長派――人が、バッと身を屈め、コーダ派の人達が棒立ちになった。
そこに、大波がバイルー号を襲う。
きっと、コーダ派の人達は波にさらわれて海に投げ出されてしまっただろう。 大波を作るためにオーケアニテスとジェットコースターのごとくダイビングしたわたしとナギは、そう予想するしかなかった。だが、もう一度海上へ頭を出した時、それは事実に変わっていた。
「ガドガー!大丈夫だったー!?」
びしょ濡れになった彼らは、“何てことしやがる!”って怒鳴っていたけど、その顔は楽しそうに笑っていた。 わたしは、これ以上バイルー号の皆に迷惑を掛ける訳にはいかないからと断り、オーケアニテスにキーリスまで送ってもらう旨を伝えた。ガドガは、取り敢えずコーダ達を乗せていかないといけないから、仕方がないと残念そうに頷いた。
「本当に、ご迷惑をお掛けしてすみませんでした」 「ありがとね皆!コーダ達のことは任せたよー!!」
私たちはバイルー号の皆に別れを告げ、オーケアニテスと共に海へと潜っていった。
〜いやはや〜 なんとも申し訳ない。最近更新が遅れまして……。 ええ。まあ、マイペースにのんびり更新して行きますので、怒らないで下さい(泣 キリ番は…。あまり期待しない方が良いかもしれません。載せれたら載せます。
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