〜いったい、どうすればいいんだろう。言ったとしても彼女は信じてくれるかな。許し てくれるかな。 私たちは黙したままそれぞれの部屋へ戻っていった。 重い想いを背負って。どうしようかと、そればかりが頭の中で渦を巻いて・・・ さっきまでは、こんなに悩んでなかったのに。〜
昼過ぎ、予定通りタイレイム・イザーへ行った。壁には『ようこそ。前と同じように壁に手を』と刻まれていた。 中に入って例のごとく真っ白な空間を進んで、突然現れた扉を開けると、そこには黄金に輝く草原――ではなく、今度はスカイブルーの海が私たちを迎えてくれた。 わたしはその海が本物じゃない事を確認して、ディスティニーの所まで行った。海は、一歩足を踏み出すたびに小さな波紋が広がっていった。 「やあ、よく来てくれたね、ナギにセリナ。ディグニから話は聞いてるよ」 彼はあいさつすると私たちに、またいつの間にか現れていた椅子を勧めた。さっそく精霊さんたちがどこに居るのか聞くと、ディスティニーはこれを見てくれないかな、と言ってパチンと指を鳴らした。すると、地面とは垂直に地図のような画像が現れた。そこには八つの大きな島と一つの大陸に名前が付いていた。
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