「記憶喪失」
あたしは
泣く事を忘れた。
笑う事を忘れた。
何もかも。
君のことも。
君がこの世から消え去った、
あの日から。
でも、
君の事を思いだした。
涙が出てきた。
「雑音」
ねぇ、聴こえる?
あたしには聴こえるんだ。
一人や二人なんかじゃなく、
世界中の人の泣き声が。
でも、
あたしは助けられない。
まず、そんな力などない。
助けれもしないのに聞こえてくる。
世界中の人の泣き声が。
『悲しい』 『苦しい』 『寂しい』
でも、あたしは
ただただ聴いているだけ。
この音(こえ)を雑音のように。
「あたしの物語」
あたしは生きている。
あなたも生きている。
なんて素敵な事なんだろう?
なんて不思議な事なんだろう?
きっと
あたしたちが通る道は、
いろんな物語が待っているんだろうな。
「何を求めているのでしょう?」
あたしは何を求めているのでしょう?
地位?
財産?
気高さ?
どれも違います。
あたしはあなたの手を求めているのでしょう。
「我が道を行こう」
もし、人は生まれ変わるとして
それだったらあたしは
誰の生まれ変わりなのだろう?
もしかしたら、
殺人者の生まれ変わりかも知れないし、
お金持ちの生まれ変わりかも知れない。
けれど あたしはあたしだし、
昔は昔だし。
だからあたしは
我が道を行こう。
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