昔、私たちが生まれるずーっとずーっと前のことです。
昔、地球には一人の少女しか住んでおりませんでした。
その少女には、生き物と喋れる力を持っておりました。
ある日少女は、ぷかぷか空に気持ちよさそうに浮かんでいる雲に、こう聞きました。
「あなた、どこまで行くの?」
雲は答えました。
「風に身を任せ、どこまでも。」
「何をしているの?」
ぴかぴか照っている太陽に少女は質問しました。
「君を照らすためだよ。」
太陽はそう答えました。
「一人で寂しくないの?」
少女は、綺麗に輝いている月に質問しました。
「一人じゃないよ。ほら、ごらん。周りに星たちがいるでしょう?」
月はそう答えました。
あたしは誰のために、何をすればいいのだろう?
少女は考えました。
考えた末、少女はこの世に存在するものたちを見守ることにしました。
そう。それが神様の誕生です。
きっとね。
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