■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

好きなのに素直になれない気持ち 作者:hime

第5回   満たされない気持ちと不安
満たされない理由・・・。
ホントのあたしは今のあたしじゃない違うあたし。
子供のようにもっと甘えたい、いつもくっついて抱きしめててもらいたい。
「会いたい」って素直に言いたい。

けど、はるにはりゅうのように素直に自分を見せることができない・・・。
はるは昼間働いている普通のサラリーマン、あたしとは生活リズムが逆。

それでも、仕事が終わってから夜中に電話するとちゃんと出て話し相手になってくれる。
あたしはホステスを始めてからストレスがたまり夜中になるとぐわいがわるくなり、気を失ってしまうことが多いため、はるはかならず電話にでる。

そして、朝の4時頃でも、ぐわいがわるいと言うとすぐに来て一緒に寝て朝早く自分の家に帰り用意をして会社にいく。

そんな生活をしている。
1日3時間しか寝ないで仕事に行くことも度々ある。
あたしがはるなら、人のためにそこまでしてあげられない・・・。
そんな優しくて理解のある彼氏がいるのにあたしは、はるを大切にしてあげられない。
素直になって一緒にいるときくらいはるにだけ見せる姿を出したいのに出せに自分。

はるはもっと甘えていいんだよとか、素直になってわがまま言ってくれていいんだよと言う。
でも、いざ甘えようと思うと言葉にできない。
素直に態度に出せない。
そんな、自分の性格にイライラする。
なんで「会いたい」の一言が言えないの・・・。
「抱っこして」って言えないの・・・。

はるが悪いの?
はるが甘えれないような態度とるから?
はるが素直にならないからあたしもなれない。
そ〜やって今まではるのせいにして逃げてきた。
けど我慢には限界がある。このまま素直になれなけでば浮気しそうな自分がいると思う。

不満のあたり所がなきゃ自分を責めて嫌になってしまうから。
そんなことを考えながら生活をしているうちに限界がきてしまった。

仕事が休みで体調がすぐれないのでずっと寝ていた日・・・。
夜中に急に淋しくなった。はるに電話した。

いりあ「なにしてたの?」

はる「家でまったりしてたよ!いりあは今起きたのかい?今日は体調どう?」

いりあ「あんまり体調良くなくて寝てたんだ。・・・」
会いたいって言いたい!!

はる「そっかぁ・・・まぁ今日休みだしゆっくり寝なよ!」

いりあ「・・・・・。うん・・・。」

そして電話を切った。
何で言えないの言ったらはるは来てくれるのに!!!

そして、あたしは元々不眠症で病院から睡眠薬(ハルシオンなど何種類か)をもらっていたのを50錠と風邪薬2瓶を流し込んだ・・・。

長い間、睡眠薬などの薬を飲んでいるあたしは、薬慣れしていて普通の人と違い大量の薬を飲んでも吐いたりはいない。

そして1時間くらいして意識が遠くなってきたきた時にはるに電話した。

いりあ「はるぅ〜いりあねぇ、も〜疲れちゃったから寝るね」

はる「???うん。酒飲んだのか?話し方変だぞ?」

いりあ「あのね、お薬いっぱい飲んじゃったのぉ〜いりあね、もう生きてることの疲れたし一人淋しいから」

はる「今から行くから!!!寝るなよ!がんばって起きてろよ!それまでに薬吐け!!」

20分くらいしてはるがきた。
はるは唖然とした部屋には風邪薬の瓶と睡眠薬の袋が無数に落ちている・・・。

はる「いりあ!いりあ!!俺わかるか?死んだらだめだぞ。病院いくぞ」

あたしは薬で力が入らないからでも拒否した。

いりあ「行かない、死なせて。疲れちゃったのあたしはるにもっと甘えたいし、素直になりたいのになれないし、いつも心配ばかりさせてばかりで嫌だし、自分が嫌いなの。それに、どうせはるだってこんなあたしを重く感じて居なくなるんだから・・・あたし一人ぼっちになりたくないの。」

はる「一人ぼっちにしないから。重たいなんて思ったことないし、甘えるのだって最近少しづづしてくれるようになって俺嬉しいよ。だから俺の傍にいろ、いてくれ!!」

あたしは、そのまま気を失いました。
目が覚めると太陽の光が窓から入ってきていました。
隣にはるが寝ていました・・・。あれっ?今日平日なはず・・・?

いりあ「はる起きて!!仕事は?」

はる「休んだから大丈夫もう少し寝よう?体大丈夫?」

あたしは体の節々が痛いことに気がつきました。

体中痛いし熱い・・・。

でも我慢してそのままはるの隣に横になりました。
夕方になって、隣の部屋に行こうと起きた瞬間、眩暈と吐き気で倒れこみました。

いりあ「はる、ぐわいわるい・・・」
はるはすぐにあたしを着替えさえ病院に連れて行きました。
診察の時、薬を大量に飲んだことは言わず風邪っぽいと医師に告げ熱があったので点滴をしてもらい、注射をしてうちに帰ってきました。
それから、昨日のことをはるとはなしました。

夜中に淋しくなり、会いたかったけれどそれを素直に言えず苦しかったこと、
いつもホントに好きになる人は自分から手放してしまったり、相手から別れを告げられて居なくなってしまう事。
一人ぼっちにはなりたくないこと・・・。

あたしの家庭はボロボロでした。

親は元々共働きであたしが産まれてしばらくしてから、母親も仕事を再開し、あたしはいつもおばちゃんと居ることばかりで3歳か保育園で5歳には幼稚園そして小学校、幼稚園からピアノを習い、小学生で部活をしていたあたしは、親と居る時間が産まれた時から寝るとき意外ほとんどない状態で、甘えたいのを我慢して育ってきました。
親の気持ちになると子供のために家族のために働いているのだからと・・・。
あたしは15歳まで実家に居ましたが、家族旅行など行った事もない生活でした。

15歳・・・中学を卒業して家を出ました。
友達と3人でバイトなどしながら3人暮らしの生活。
そして、16歳でみんな離れ1人暮らし。親とは連絡すらとらずに過ごしました。

18歳の時に親と連絡を取るようにはなったけれども〜一緒に住むつもりはないと告げ22歳の今まで生きてきた。

そんなあたしは、甘え方がわからない。
相手のことを先に考えてしまう。それも悪いほうに・・・。
だから、人を信用しない、あたしはずっと一人なんだと思いながら今までの彼氏とも付き合っていた。

でもはるは違う・・・。
はるは、あたしの傍にいてくれる。こんなあたしでも大切だと好きだと。
でも、今までとは違うけど信用するのが恐い・・・裏切られた、居なくなってしなったら・・・・

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections