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好きなのに素直になれない気持ち 作者:hime

第10回   別れと新しい命〜最後に伝えられた気持ち
気づくとはるは泣きつかれて寝てしまっていた。

はるが眠たい目こすって目を覚ました。「んっ?いりあ?」

はるは夢を見ているのかと思った。

「はる、今までありがとう。あたし幸せだったはるといた3年間はるの子供ができたこと。はるを本気で好きになれたこと。
これからは、あたしの分も子供に愛情をいっぱい注いであげて。
あたしはいつも2人の事見守ってるよ・・・。」
そ〜言って笑っているいりあが見えた。

でも今にもいりあは消えてしまいそう。

「いりあ。待ってくれ!俺の傍にいてくれ!」

いりあは淋しそうな顔をした。
そして、消えていった。

はるは起き上がった。そこにはいりあの姿があった。

そして、死んだはずのいりあの目から涙がこぼれていた・・・。

はるはなんともいえない気持ちになりいりあを抱きしめて横になった。

次の日いりあの親が来てはるはいりあとの関係をいりあの親に説明したり、葬儀のようをしたりでばたばたしてた。
未熟児で入院している子供の所にも毎日通っていた。

そして名前を決めた。女の子だった。
名前は「るみな」いりあがホステスの時使っていた名前だ。
ルミナスとは英語で光と言う意味だ。
はるはその名前をわが子につけた。

それから、月日は流れるみなは未熟児だったとは思えないほど元気で明るい女の子に育った。

いりあが死んで7年がすぎた・・・
はるは引越しをするために掃除をしていた。るみなも手伝っていた。

掃除をしているといりあは小説が好きでよく読んでいた。その本棚を片付けていると・・・本の後ろからノートが出てきた。

はるはそこに座り込んでそのノートを開いた。

そこには、いりあがはると付き合ってから毎日つけていた日記が書かれていた。

いろんなことが書いてあった。

浮気をしたこと2股をかけていたこと自分の気持ちを素直に言えない事。
3年間のいりあの思いが書かれていた。


そして、途中で止まっていたノート。

最後のページが窓からの風でめくれた・・・


「はるへ

これを呼んでいるってことはあたしは死んでしまったのかなぁ?
はるのわからに所に隠してあるからこれを見つけたということは、この部屋を離れる時に掃除して見つけてくれたのかな?
これは、あたしが毎日つけている日記です。
はるに言いたかったことたくさんある。
でも言えない気持ちがたくさんあってこのノートに書いています。
出会ってから色んなことで喧嘩したり泣いたり、笑ったりしたよね。

今ホントにあたしは幸せです。
はると出会えたこと感謝しています。
こんなあたしの傍にいてくれる。大事にしてくれる、はる。
あたしは世界一幸せ者☆

これからはあたしもはるを世界一の幸せ者にしてあげる!!
これからはるとたくさんの幸せと楽しいことの思い出作っていくんだ。

はるへお願いがあるの。

あたしと何かのきっかけで離れることになっても幸せになってね

でもそんなことはないと思うけど!だってはるの隣にはあたしがいるし
あたしの隣にははるがいるから!

この幸せが続きますように・・・☆

ずっと大好きだよ!!!ず〜〜っと一緒にいようね☆

やっと言えた。って書いてるだけだけど。はるにちゃんと言ったことなかったから。書いておく                                  」
                                         


はるはいりあの日記を読み終わるとるみなを抱いて空を見ました。

はる「ママ、今日はなにしてるかなぁ?るみなとパパのこと考えてるかな。」

るみな「パパは泣き虫さんだからママ心配してるんじゃない?」

はる「あはは!そ〜かもな。るみなはママとそっくりで強い子だからママ安心だな。よっし!部屋かたずけちゃおう」

るみな「うん!!」


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Novel Editor by BS CGI Rental
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