作品名:Three Stars and the Earth〜他星への進出〜 中巻
作者:キラ
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16話 運命“前篇”

始めに…ここからは自分のネタ帳(原作)が間に合ってないので少しおかしく、意味不明な作品になる事を承知してお読み下さい。


あらすじ
サフィアはエーレと言う者が去ってすぐにディマクラ・スターから使い、ステアリン・グリセリルが地球まで来、彼をその星へと招く。商談があるとか何かで…。
サフィアはお供としてソフィヤ、ロッジャー、シャスナ、ネオン、数・禰絆(ス・ナイハン)も一緒に行く事となる。
その後、あることがきっかけでサフィア達の乗る宇宙戦闘機をライトスターで燃料補給をしざるおえなくなってしまった。
その星でスーは不良を撃退し、フィーを助ける。
彼女は自分の家にサフィア達を招待し、お茶を進める。
だが、彼女の注いだタマゴ茶は毒である事が判明、しかもフィーはDDDのスパイで運命師である事が分った。
フィーは家の裏側に魔方陣を作り、そこからDDDのドロイドを数千体召喚する。
果たしてサフィア達に勝ち目はあるのだろうか!!!
ライトスター…後半に続く!

T

ドロイド達は刻一刻と増え続け、サフィア達はじりじりと迫って来る…。
彼らはとりあえずフィーの家に立てこもった。立てこもったと言うより逃げてきたと言った方が正しいのかも知れない。
しかし、以外に家の中はこちらの方が有利と言う可能性がある。家の中と言うのは狭く、大人数で戦う事はできない。しかも隠れる所が十分にあるので銃撃戦ではなかなか良いフィールドである。
ただし、家の中と言うのは逆に不利のなる可能性もある。例えば家は逃げる道が少ない。ドアや窓を敵に封鎖されたらまず勝ち目はないだろう。と言うか家の中はこちらにとってはかなり不利な場に立たされていると思われる。
「サ…サフィア〜どうするじゃん?もう家の周りは囲まれたじゃんよ」
ロッジャーが外をチラチラ覗きながら言った。外はドロイドがウジャウジャいる。誰かの合図を待っている様だ。
「そりゃここじゃ俺達が負けるのは時間の問題だ。みんないいか、だからまず…」
ここからごにょごにょ言った。みんななるほどと言う顔とそんな事できるのか?と言う顔が混ざった表情をした。
「ヨシ…今ダ、第1連隊DS大隊行クゾ」
「第2連隊MS大隊進メ」
ドロイド軍が一斉に家に押し詰めてきた。そして、スティックストライク(DS)はレーザーを乱射し、ショートナイト(MS)はビームソードを一斉に振り上げた。が…誰もいない。
ドロイド達がが呆然と立ち尽くした。どうやら敵がいないので指令が実行できず、次の指令を待っているらしい。
「…了解、タダチニ捜索シマス」
次の指令は敵の捜索らしい。しかし…一体誰がどこから指令を送っているのだろうか…。
ドロイドはタンスの中、物置の中などあちこちを探し回った。
「1階トハ限ラナイ。2階モ探セ」
1体のドロイドが言った。
違うMSドロイドが2階に行こうとした瞬間、階段の一番上の段に人影が見えた。そのドロイドが報告しようとした瞬間、ガトリングのような物で八つ裂きになってしまった。それを違うドロイドが見て言った。
「敵発見敵発見!!!敵ハ2階ニイル」
ドロイドがワァーっとたった1個の階段に集まった。
実は階段にあったガトリングは自動連射装置を搭載したスーの百連発式機関銃(旧名:百式ピスター)にカカシを取り付けた物なのだ。
そしてそのドロイド渋滞が治まらない間に今度はその渋滞の真上に何かが落ちてきた。落ちたと言うぶっ飛んで来たと言った方が正しいだろう。
実はネオンが2階から小さな穴を空けてそこからドロイドが密集するのを待って、そしてサンダーラッシュ…怪我すれすれの大技を2階から1階のこの渋滞に直撃する様に繰り出したのだ。
この技で周囲2mのドロイドが衝撃波で吹っ飛んだ。
「ほなおおきに♪」
それを見たネオンがこう言い捨てて全力疾走でスーの機関銃の弾に当たらない様にして2階に上がってきた。
「サフィアはん、今や!脱出や!」
今、サフィア達はまるで電車ごっこをするかの様にぴったりと1列に身を寄せ合っていた。最後尾にいるロッジャーは背中にV字ブーメランを背負っている。
「OK!スー、ロッジャー、準備はいいか?」
「いつでもばっちりだぁ」
「平気じゃん!」
2人はガッツポーズをした。
「スー、あの大きな楠にペタリガンを発射しろ!ロッジャー、みんなが落ちない様に後ろでしっかり飛べよ」
「了解!」
2人が一斉に言った。
そしてスーが100mほど先にある大きな楠にペタリガンを向け、手甲鉤の様なロープを放った。
そのロープはシュルシュルと高度を落とさずにしっかりとその楠に引っ掛かった。
「行くぞ…せーの!」
サフィアが掛け声を放つと前からスー、サフィア、ソフィヤ、シャスナ、ネオン、ロッジャーの6人の身体は宙に浮いた。
そして、彼らが全員2階の窓から外に出た瞬間、ロッジャーの背中のブーメランのブースターから火が吹き、加速した。
下からはもちろんドロイドの攻撃(レーザー)が襲い掛かって来た。
しかしそれはシャスナの作ったシールドにより跳ね返って無残にも自滅するだけであった。

U

その数秒後、6人は無事にあの楠に到着し、スルスルと林の土に12本の足が触れた時、サフィアが言った。
「さあ、ここから俺達がずいぶん前から練習して来たゲリラ戦…しかも農村ゲリラだ。これからはみんな半別行動をとり、自分の五感だけが勝敗の行方となる。そして…最後に言う。みんな、死ぬな、生きろ…。拳闘を祈る」
「了解!」
6人全員が一斉に敬礼をした。そして、シャスナからミラーコートを授かり、八方…いや、六方に散らばった。

V

ドロイド軍はジリジリと林の中に入り込んできた。所々に馬と龍が合体したようなドロイドとタコとクモが合体した様なドロイドがいた。まだ見た事の無い機種だ。
「あの2体のドロイドは何だろう…ゴーグルで調べてみるか」
ロッジャーがかれた少し長い草地に隠れながらゴーグルと腕時計型超小型立体通信機をつなぎ、調べてみた。
馬と龍を合体させた様なドロイド
『シュゾク...ドロイド.セイサン...DDD.ナマエ...アニメンス・ポニードラゴン(AP).ソノタ...ホウシンチョウ5pレーザーホウ ニモン ソウビ』
タコとクモが合体した様なドロイド
『シュゾク...ドロイド.セイサン...DDD.ナマエ...マーズ・オクトスパイダー(MO).ソノタ...ビームソード8ポン ヤスリワイヤー ソウビ』
「2体とも…強そうだな」
ロッジャーが少し移動しようかと思ったその瞬間、背後に何かの気配がした。すかさずロッジャーは自分のV字ブーメランのブースター前部にあるミサイル発射口から小型ミサイルを発射した。
ミサイルはロッジャーの背後25mにいたポニードラゴン(AP)の上に乗っていたMSに直撃し、バラバラになった。
APの顔は遠くからみた時よりもさえない顔をしていた。ロッジャーはクスッと笑った。
「なんだ、以外に弱そうだなあ。いっちょやってやるじゃん」
ロッジャーは近距離用のY字ブーメランを取り出した。
しかし、APは頭が悪いのか、上に乗せているドロイドがぶっ飛んだのに気付かないでそのままそのドロイドはロッジャー向かって突っ込んできた。
「バカめ…そんなの普通に避ければ平k――
ロッジャーが余裕をこいていると、背中に付いているまるで座席のような部分からレーザー砲が2門出てきて、そこから光線が放たれ、ロッジャーの頬をかすった。
「なるほど…顔で見ちゃいけないと言う事じゃんね…」
彼は頬の血を拭ってY字ブーメランからV字ブーメランに持ち変えた。
「一気に決めてやる!ファイナルカッター!!!」
ロッジャーのブーメランからエネルギーの波動が出、ポニードラゴンを左右に真っ二つにし、燃料である水酸素結合圧縮剤が爆発してこのドロイドは粉々に砕け散った。
「ふう…コイツ、フェリスターにいたドロイドより数段強い…みんなに教えるじゃん!」
ロッジャーはこの林の奥へ走って行った。

W

一方、シャスナとスーはなぜか行動を共にしていた。
2人の前には数百のスティックストライクがいて、そいつらと戦っていた。
スーは木に隠れながら時々ガトリングを敵陣地に連射している。
シャスナはアナから授かったライトアイテムの中のマジックミラーシールドで自分の分身を作りだして戦っていた。
鏡のシャスナはレーザーなどの攻撃を反射するのでこの際はかなり有利である。
「敵が…多すぎるだぁ!」
ガトリングの銃弾をぶっ放しながらスーが言った。
「でも、まだ私達に勝機はあるわ。鏡の私があんなに頑張ってるもの」
シャスナが鳳凰翼輝を慣らしながら言った。
「でもなあ、オメ、今は大丈夫かもしんねえけど、ショートナイトが来たらおっかねえ事になんぞ」
スーが弾を補充しながら言った。
ショートナイトの攻撃は鏡のシャスナにつうじるのはフェリスターで立証済みだ。
「噂をすれば…だわ」
シャスナがチラッと向こうの方を向いた。マントをくるまっているマーズ・ショートナイトが数体、スーっと現れた。
「オラがやっつけるだ!」
スーがガトリングからスナイパー銃に持ち変えた。
スナイパー銃とは威力、命中率が高い銃だ。音もあまり出ないので主にスパイが暗殺用に使うのだが、弾を1発1発一々込めなければいけない事が欠点である。
そのスナイパーでスーはそのショートナイトの1体を狙い撃ちした。が、なぜかやられない。当たっているのにやられない。
「な…何でだぁ!?」
スーが驚いて言った。
よく見るとMSのマントがスーの銃弾をはじいている様だ。
このマントはいわば布製のシールドと言う事だろう。
「くぅ…マントにくるまって無い顔を狙うしかないのかぁ」
スーが愚痴をこぼした。
「もっと手っ取り早い方法があるわよ。鏡の私、ここに集合!」
シャスナが鏡のシャスナを呼び集めた。何をするつもりだろうか…。
「さあみんな、私と一緒に鳳凰翼輝の竜巻攻撃でドロイドをまとめてふっとばしましょ!」
そう、今まで飾り物の様だった鳳凰翼輝。実は一振り風速50mの風を引き起こしたり竜巻を作ったりエアカッターと言うロッジャーのファイナルカッターみたいな波動を作り出す事もできるのだ。原理は誰にも分からない。(マスーは除く)
と、言う事でシャスナと鏡のシャスナは一斉に襲い掛かって来るドロイドの集団に向かって巨大な竜巻を作りだしてドロイドに逆に襲い掛かった。
スーは呆然と見つめていた。
そしてハッと我に返って自分にもできる事は無いか探してみた。
「そうだ、オラの最新銃を試してみるか!はい、オールマイティピストル!!!」
スーの内ポケットからやや変てこな銃が出てきた。
「この銃は実に色々な可能性を持っている銃でこのカプセルに入った弾薬なら何でも発射出来る凄い奴なんだな。今、オラが入れたのは圧縮されているサイクロンなんだな。これを使えば少しシャスナの役に立つなぁ」
彼はそのカプセルをオールマイティピストルの中に入れた。そして爆音と共にピストルからカプセル、カプセルの中から小型サイクロン…が出るはずだった。
カプセルからはスーも想定外の明るい黄緑色のドロドロとした液体が出てきたのだ。
「え…?あ…れ?」
スーの目が点になった。自分がとんでもない失敗をした事を理解できて無いらしい。
ただし、この失敗はシャスナの重要な援護攻撃となってしまう。
その液体はシャスナ達の作った巨大竜巻に吸い込まれた。竜巻は深緑色へと変色した。
その後ドロイドが竜巻の中に無残にも吸い込まれ、洗濯機の様に上へ上へと昇って行った。
しかし、この竜巻の1/3行くか行かない内にドロイドはなぜか消えて無くなってしまったのだ。
「え…スー、何…発射したの?」
シャスナが恐る恐る尋ねた。
「も…もしや…オラ、‘ドロマニウム’を撃っちゃったみたいだぁ」
スーがポケットを探りながら震えた声で言った。
「ド…ドロマニウム!?何で持ってるのよ!そして、なんで使っちゃたの!?その中にはもしかして私の友達がいたかも知れないのに…」
シャスナが愕然と言った。
「スマン、シール間違えて貼ってしまったんだぁ。許せ、ドロマニウムはオメの母さんから頂いたんだぁ。お守りとして」
「は…母上が?なんで私じゃないの?」
「オメの母さんは、この薬を見てひどく悲しむんじゃねえかって心配してオメには渡さなかったんだ。でも、今考えればおかしいなぁ…オメの母さん。こう言っちゃならんが子育て得意じゃ無さそうだっぺな…オメの母さん」
スーは10mほど先に置いてあったカプセルを拾いに行った。そして、シャスナの手にそれを握らせた。
「オラを母さんだと思って、ここをフェリスターだと思って、このカプセルをオメに渡す。お守りだ…無くすなよ」
「う…うん!」
シャスナが言った。何を行って良いのか分からなくて、それだけ言った。
もうドロイド達は1体もいなくなっていた。
「じゃ、今はここでお別れだ。オラはみんなの援護に行くだ。…この戦い、生き抜こうな」
スーは親指を上に突き立てて、それから何も言わずに林の奥に行った。
シャスナと鏡のシャスナ達はそれを見送り、スーとは違う方向を向いて林の奥に行った。

X

ネオンは一人、タコとクモが合体した様なマーズ・オクトスパイダー(略してMO)一体と格闘をしていた。
このドロイドの足一本一本にはビームソードが設置されていて、合計はタコと同じ8本となる。そして戦闘中は足がビームソードとなって使えない為、クモのような尾から糸の様に伸び縮みするパイプに付いてあるホバーで動くのだ。また、胴体は球体でその球体の中心をグルッと1周360°(地球で言う赤道の様に)見渡せる目がある。
とにかくこの強そうなドロイドとネオンは戦っているのである。
武器の数はドロイドは8本、ネオンはWソード×2のWソード…4本である。
数的にはドロイドが有利である。
しかもドロイドは360°見渡す目がある。ネオンは得意の不意討ちはコイツにはできない。
しかも8本の足のネオン側じゃない方の4本の足もワイヤーのように伸びてネオン側にギラギラとビームソードを輝かせている。
まさに刃の多いネオンの武器でも数では負けてしまう。
「この…タコめガッ!!!」
ネオンがぶっきらぼうに叫んだ。
「…コロスコロス」
MOはこの一言だけ言い、8本のビームソードが襲い掛かった。
きっと、ネオンはこのWソードが無ければ負けていただろう。
ネオンは必死に相手のビームソードをはじき返した。
いつの間にか、MOの8本の足の先端がぐるりとネオンを囲んでいた。
もう前後左右に移動する事が出来なくなってしまった。
「コイツ…ジワジワやるんやな」
ネオンが苦笑いをした。
MOはあくびをした…。そう見えた。
ドロイドの胴体に付いてある円の様な口の中心に向かって12本の歯が付いているのだが、その歯達が花の様に開いたのだ。それがあくびの様に見えたのだ。
そしてこのドロイドはただあくびをしたのではない。新たな攻撃の準備段階なのだ。
歯が開いた瞬間、口からクモの糸の様にワイヤーが出てきたのである。
それはまるで生きているかの様にネオンをグルグル巻きに縛りあげた。
それだけではない。このワイヤーの表面は鮫肌の様にギザギザしていてネオンの皮膚を赤く染めて行く…。
MOはギリギリとネオンをきつく縛りあげ、そのままの体勢で足に付いてあるビームソードをギラリとネオンの腹あたりに突きつけた。どうやらネオンを切腹させようと思っているらしい。
「ギギギ…コロスコロス」
MOの目が不気味に輝いた。
彼のビームソードをネオンの腹にぶっさそうと思った瞬間――

サイキ――SK…ビーム!!!

不意に光が放たれ、視界が真っ白になった。
「ピギャァァァァァァァ…」
オクトスパイダードロイドの悲鳴らしい叫びがする…。
そして、光が段々消えていった…。
「大丈夫か?ネオン」
「サ…サフィア…はん?」
貧血気味のネオンが掠れ声で言った。
「助けに来たぞ。もう大丈夫、あのタコは俺のSKビームで倒したぞ」
「SKビーム?初めて聞くなぁ」
SKビームとは、サフィアのトライブレスの中のサイコブレスから繰り出す技で五神の中の光神の力を借り、サイコブレスからレーザーよりも強力な光線を発射する技である。(かめは○波に似ている)
「…と言う技なんだ」
「ほおぉぉ…スゲえ技やね…それはそうとホンマスマンな…普通ワイがあんさんを助けるて言う任務なのにな」
ネオンが真っ黒な雲に覆われた空を見上げた。何かを我慢している様な顔だった。
「ネオン…この際は関係無いよ。戦争で俺を隊長だからって護って死ぬのなら、そんな兵士必要ない。全ては平等なんだ。襲われている人がいたら護ってやる…。それで良いんだ」
サフィアはネオンの肩をポンと軽く叩いた。
「サフィアはん…泣かせるような事は言わんでくれやねぇ…もうワイ…ワイ…何かがあふれ出そうやねん」
ネオンの方が小刻みに揺れている振動がサフィアまで伝わってきた。
もうサフィアは何も言わなかった。ネオンもまた何も言わなかった。

その時――遠くの方で悲鳴が聞こえた。楠から何羽もの鳥がバサバサッと飛び出した。
「ネオン!」
「ああ…サフィアはん!襲われている人がいたら護ってやる…やな。」
「よし、行こう!」
2人はその悲鳴が聞こえた林の奥へと進んで行った。

アトガキ
いやーキツイキツイ・・・あ、ドも、チャイナです。
更新遅れてスイマセン_| ̄|○
なんと言うか…原作と言うかネタ帳と言うかの肉付け集がもうここら辺載って無いので行き当たりばったりの執筆でした。
始めに言いましたがこの話が意味不明にはなってない事を願いながらアトガキを終わらせていただきます。
…変な落ちだな_| ̄|......,,,○
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