作品名:RED EYES ACADEMYT
作者:炎空&銀月火
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(やばい…)
咄嗟に腕で顔を庇うがそんな物でどうにかなるだろうか。
視界にブルータスと銃が迫る。
それが、いきなりかき消えた。
どこからか飛来したダーツが銃をはじき飛ばし、本物の弾丸が彼の肩をえぐる。撃たれた彼は怒りの声をあげて天井を見上げた。
つられて見上げた凛は、息をのんだ。
腰まで伸びたストレートの金髪。ゆうに170センチはある長身。そしてその横にいる茶髪のお下げ。
「レシカ!ハデス!」
 それには答えず、二人は飛び降りる。レシカは静かに、ハデスは無器用に。
「何苦戦してんだよ、バーカ」
「うっせぇ!ろくな武器持ってきてねぇんだよ!全部ゴム弾だし、撃ちつくしたし!」
「とにかく、行くわよ!」
 反撃が、始まった。

「レシカは右へ回ってそこから狙撃!凛は正面から接近、体術で攻撃!」
 ハデスの的確な指示に従い、二人が拡散する。凛が仕掛け、それをレシカがフォローする。
 とうとう、ブルータスが銃を投げ捨てた。そのまま腰に手を伸ばす。
「危ない!」
 凛の右肩から、鮮血が散った。
「ちっ・・・どこに隠してたんだ、その刀!」
 後ろへさがり、肩を押さえる。傷はかなり深かった。
「レシカ!撃って!」
 しかし、懸命な狙撃も無駄に終わる。彼の右腕を狙った弾丸は全て斬られ、地に墜ちる。壮絶な笑みを浮かべて、彼は前に進んだ。
「…ハデス、レシカ連れてとりあえず逃げて」
「何言ってるの!あんた死ぬ気?」
「いや…。あっちが刀なら、こっちも…と思ってね。その間に標的移されたら困るから」
 早く行け。
 
 レシカとハデスがとりあえず非難したところで、凛はブルータスと向き合った。
「さあ、これで最初の状態に戻りましたね?もっとも、あなたは最初とは違うけれど」
 彼は答えない。ただ赤い瞳を輝かせて刀を振るう。凛は、自分が氷のように研ぎ澄まされていくのを感じた。
「……でもそろそろ疲れました。もうゲームは終わらせましょう」
 そう言って、ブルータスのふところへ飛び込む。しかし届く前に刀が道をふさいだ。
 凛の目が、赤く光った。
「ハッ!」
 気合いと共に渾身の力を刀身に乗せて腰から短刀を引き抜く。凛が独自に考えた、短刀による居合い。軽い短刀は、爆発的なエネルギーを得て、ブルータスの刀を受け止めた。
 ギィィィイン
 金属のぶつかる音がこだまする。一拍おいて、ブルータスの刀が柄から落ちた。
「セヤ!」
 そのまま拳を鳩尾にめり込ませ、踵を首筋にたたき込む。
 ようやく、彼の動きが止まった。
「やけに長い、ゲームオーバーでしたね」

「わぁあああああ!」
 建物から出ると、審判、リクス、そしてその他諸々に取り囲まれた。
「良くやった!」
「これであいつも何とかなる!」
「ありがとう!」
 口々に感謝の声をあげられるが、それにかまっていられるほど無事でもない。肩にぱっくりと開いた傷口からは血が溢れ続け、すでにタンクトップは赤く染まっていた。
「すみません、ちょっと休みたいんですが…」
 言った側から邪魔が入る。
「りーん!この馬鹿野郎!何一人でカッコつけてんのよ!」
 レシカの怒鳴り声と共に頭に鈍い衝撃。どうやらハリセンで叩かれたようだ。
「何するんだ!怪我人を気遣え!」
「誰が怪我人だ、あんたなんてきっと半分に裂いても分裂して元に戻るんだ、きっと。」
「なんっちゅう失礼な。私はちゃんとした人間だ。プラナリアみたいに言うな!」
「ちょ、ちょっと二人とも、とりあえず手当を」
 突然始まった舌戦にハデスが慌てて注意する。だが、既に時遅し。
 つかみ合いの喧嘩に発展した時、パタと二人同時に倒れた。
「いわんこっちゃない…」
 ますます大騒ぎになる中で、ハデスはずきずきしてきたこめかみを押さえた。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
後書き
へい!終わりやした!(ダレ!?)
あー、長かった…。つーかいくら何でも一気に出し過ぎか?
まあいいや。中間終わったらREAUをアップしよう!
(ちなみに、Uの方は変なところで終わってるんですが
肝心のVを書いてません…。構想を練ろうとしているところです…。)
どうでしたかね?この小説…。少なくとも去年の部誌より遙かにマシに
なってくれた気はします。去年の悲惨でしたからねぇ…。戦闘シーンに
三人組出てこないし。
 ここまで読んでくれて、ありがとうございました!第二部もよろしくお願いします!
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