作品名:RED EYES ACADEMYT
作者:炎空&銀月火
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ドクン
「・・・・つあっ!」
 突如、彼の体に異変が起きた。心臓が、揺れている。
 ドグン
再び心臓が揺れ、堪えきれずに床に倒れる。驚いた凛が見守る前で、彼は、“書き替えられた”。
「うあぁぁあああああああああ!!!」
心臓の悲鳴と共に、全身を灼熱が駆けめぐる。それは、細胞を破壊し、体液を蒸発させ、遺伝子を読み取っていく。
(破壊せよ)
 うめき続ける彼の脳に、その言葉が叩きつけられる。激しい頭痛、嘔吐。虹彩が赤く輝き、白目を浸食していく。
 そして、視界が真っ赤に染まった。
彼はゆっくりと立ち上がり、辺りを見回す。まるで、生まれたての幼子のように。
 彼の目線が一点で止まった。その先にいたのは、凛。
(獲物)
 本能が、雄叫びを上げた。

その頃、審判達は大混乱に陥っていた。
 知らせを受けたリクスは、真っ青になった。
「ブルータスが、狂戦士化…」
 狂戦士化。新成人類レッドアイズにのみ見られる攻撃衝動の爆発。何かの拍子に非常に攻撃的な状態に陥ったレッドアイは、近くにいる全ての動く物を攻撃する。生きた殺戮兵器と化するのだ。
 そして、狂戦士化を止める方法はない。狂戦士を倒すもしくは絶対に動けない状態に陥れ、鎮静剤を打つしか方法はないのだ。自発的に元に戻る方法、可能性は皆無。そしてたいていの場合、狂戦士化したレッドアイを倒せる者はいない。
「何やってるのよ、馬鹿」
 握りしめられた拳から、一滴の紅が垂れ落ちた。

「うおぉぉおぉぉぉぉおおおおお!!」
 獣の咆吼と共に、弾丸が空中に飛散する。無造作に跳んでいるように見えて、全てが凛へと集中している。
「クソッ…!何があったんだ!」
 後ろへ後ずさりながら悪態をつく。レッドアイについて殆ど教えられていない彼女は混乱していた。
(とりあえず分かるのは・・・)
 ―今の彼は、元の人物とは違う。そして、今の奴は、「敵」だ。
 敵は、排除せよ。
 彼女の中で、戦いのゴングが鳴った。
―第二ラウンド、開始。
 弾丸の嵐の中に、躍り込んだ。

 「何とかなりませんか!このままでは…」
 レシカ、ハデスがリクスに訴える。ブルータス狂戦士化の知らせを聞いて、テストをほっぽり出して駆けつけたのだ。
「…無理よ。彼はこの部隊の中で最強。バーサークした彼を倒すのは…」
 たとえオリジナルでも、不可能。
「りぃぃぃいいいいん!!!」
 ハデスの叫びが、テスト会場に響き渡った。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
後書き
うーん、不安になってきました。狂戦士化の説明、足りないかな?
ちなみに、ふりがな付け方イマイチ分かんないんでややこしい事に
なってますが、狂戦士化とかいてバーサークと読みます。
ちなみに狂戦士はバーサーカーだそうです。(たぶん出てきてないけど)
ここで好きなのは、ハデスの叫びですかね…。なんかこういう外から
叫ぶのが好きです。
いかんな、この小説全て趣味に走ってる…。これで吸血鬼出てたら完璧
ですね…。まあ、また書きたいですけども!一応この話は現代社会での話
と言う設定なんで無理かな…。

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