作品名:三国仮想史〜董昭伝〜
作者:明哀
← 前の回  次の回 → ■ 目次
姉を失った董昭は、沛挙兵への思いが、日増しに高くなってきていた。
ついに挙兵することを決意した董昭は、陳宮に打ち明けた。
陳宮「挙兵なされるのか。それはいい、天地人の3つを全て持っていますよ。」
と、陳宮も大賛成だった。乍融はそうとは知らずに、董昭を配下に
迎え入れようと、していた。董昭は何度も断ったが、最後の日、その使者を斬り殺して
沛に攻撃をかけた。これは、陳宮の作戦でもあった。人々から嫌われていた
乍融は、住民の叛乱にも合って、あっという間に沛を落とされた。
乍融は董昭に捕らえられた。
乍融「・・・くそっ、董昭、なぜお前は私を裏ぎったりするのだ。」
董昭「私は貴方を裏切ってなんかいない。貴方に仕えたくなかったのだ。
   人々から嫌われ悪政を敷く貴方をな。」
乍融「おのれ、なぜそれを言ってくれなかったのだ。」
董昭「貴方は昔から気性が激しい。言っても無駄であった。
   それに、本当に私を迎え入れたかったなら貴方自ら来ただろう。」
乍融「くっ・・・。董昭。私を使ってくれ。頼む。私が悪かった。」
陳宮「貴様が生きてる資格などない。衛兵、こやつを斬れ。」
乍融「ひぃぃぃぃ。命だけは・・・・。」
陳宮「(ニヤリ)命が助かればいいのだな。」
乍融「そうだ。頼む。どうか許してくれ。」
董昭「斬ったほうがいいのではないのか。」
陳宮「いえ、大丈夫です。衛兵、こやつは丈百打の刑をしろ。そして終身刑としろ。」
董昭「なるほど。その手があったか。」
乍融「・・・・・・。」
乍融は終身刑となり、董昭は無事沛に挙兵することができた。
董昭の長き戦いはここから始まる。
← 前の回  次の回 → ■ 目次
Novel Collectionsトップページ