作品名:小さくても大きな命
作者:風下
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唯ちゃんと遊ばなくなって、何ヶ月ぐらい経っただろうか?
…数え切れないほど。
俺は、学校の友達とよく遊んでいる。
それこそ、休む暇なく。
さすがに学校の授業はちゃんと受けるけど、
たまに待ちきれなくなって、
仲間達と一緒に、10秒前のカウントダウンすることもある。
それが最近、ちょっとしたストレスになっていた。
毎日毎日、遊び続け。
誰だって疲れる。
自然と笑い方もイビツになっていく。
授業中、窓の外から青い空を漂っている雲を見て、ふと思った。
唯ちゃんは何をしているんだろう?
やっぱり自分と同じように、学校の友達と遊んでいるのだろうか?
でも、帰り道に見た唯ちゃんの顔は少し暗かった。
なんでだろう…。
唯ちゃん、友達と一緒に帰ったり遊んだりしないのかな?
なんか、周りの空気が少し重たい…。
そうだ。
明日の朝、久しぶりに話しかけてみよう。
どんな話をしようか。
楽しい話題がいいなぁ。
今からわくわくしてくるよ。
次の日の朝は、あいにくの雨だった。
でも!
話すんだ。
絶対、絶対に!
通学路。
唯ちゃんを見つけた。
なのに。
なんで?
呼びかけたのに、唯ちゃんの顔を見れなかった。
《流れてない?
違う。そうじゃない。
流れてるのが見えないだけ。
だから、一人一人が感じ取る時間の流れも見えない。
例えば、
あの人に“今”流れてる時間は、早々と走り去っているかもしれない。
でも、あの人に“今”流れてる時間は、ゆっくりと歩いてるかもしれない。
時間は人を出会わせる。
時間は人をつなぎとめる。
時間は人を迷わせる。》
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