作品名:私説 お夏清十郎
作者:ゲン ヒデ
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http://plaza.rakuten.co.jp/hakurojo/diary/200805130002/
処刑地は、聞き取り集の記述では、船場川下流、一枚橋近くの川の東側であるが、一枚橋について、参考にした本の古地図を調べたが、確証はないが、西から船場川に流れる水路に架かった小橋だろうか。
現代では、この付近は、流れを改修されて、一変している。
当時、北からの外堀と船場川の流れが、関西電力の敷地(当時は御船蔵)の北側で大きく東に回り、敷地を取り囲むように姫路信用金庫との間で、南へ曲がり、十二所線を越え、三角形の敷地の看板屋の場所から少し南で、外堀は東へ、船場川は南南西へ流れていたようである。
とすれば、刑場は、川の東岸だった国際興業の営業所から、モノレール跡にあるニューキャッスルホテルくらいに至る何処かであったか?
いずれにしても、但馬屋からの最短の道は、店の前の本町通りを、西へ八百メートル行き、南へ少し下り、備前門(現在では立体パーキングがある)を抜けて、船場川の東に出て、南へ一、八キロほどの距離である。
ここを、狂乱状態のお夏が、駆け抜ける……
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