作品名:人形達の叫び
作者:りみ
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そして、中学に向かったら、一台のパトカーが止まっていた。
「?」
そこには、数人の警察と、陸上部のマネージャーの高石幸子、そして剣淵がいた。
「・・・・・・おっさん?」
「何でいるんだよ・・・・・・時野達」
「別にいいじゃん。その人がどうかしたの?」
「・・・あのエラメスのリボンは、この高石さんのものだと判明した」
「「!?」」
「ふーん、だからその人を警察に連れてくんだ。それって単純じゃない?」
「・・・・・・いや、警察もバカじゃない。リボンの持ち主ってだけで連れて行ったりはしないさ。だから聞いてたんだ、事情を」
「ふーん・・・・・」


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高田中学校門前で尋問は行われた。連達も居合わせた。
警察の尋問に幸子はこう答えた。
「・・・あの日、みんな部活が終わって、みんな帰った後で、リボンにコーヒーこぼしちゃって・・・・、それで洗って、裏門に干してたんです。それで、次の日の朝に裏門に来たらなくて・・・・・・。・・・それで、現場にリボンが落ちてたって聞いて、焦りました。もしかしたら私のだってばれて私が疑われるんじゃ・・・・?と。案の定・・・そうでしたね。っっ・・・・信じてくださいッ・・・・私、やってないんです・・・・!・・・あの子達ににらまれてたようですけどね、私・・・・。理由はワカリマセンが・・・・。・・・でも、私はあの子達を殺す動機なんて無いです・・・!」
「・・・・わかりました。信じましょう」

そのとき、勉強が終わった陸上部員達がその様子を発見した。

「?マネージャー?!」
「あっ・・・・なんでもないわ、大丈夫よ」
「あのさぁ」
「えっ?」

黙って聞いてた連が幸子に聞いた。

「皆帰った後って・・・何時?」
「エッ・・・・確か、午後5時だったわ。部活は午後4時50分には終わるのよ」
「ふぅーん・・・・・・・」


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校庭で。
中3部員の3人に話を聞いた。
「高石さんは、いい人ですよ・・・・!!」
そう言ったのは、“期待の星”の沙耶香。
「高石マネージャーは、キレイで優しくて・・・・・!!リボンをコーヒーで汚しちゃうくらいおっちょこちょいだけど、優しいんです!!」
「・・・そうか。わかったよ」

次に美希。
「マネージャーは・・・、私がいじめられて悩んでたときも、相談に乗ってくれました!リボンもキレイにするキレイ好きな人で、とにかくいい人なんです!マネージャーを疑うのはやめてください!!」
沙耶香よりももっと、マネージャーを庇った。

そして亜紀。
「さぁ・・・・・・あたしは別にあの人のことなんかしらねえよ。まぁ、キレイでいい人だけどな。」


そして、警察は退散する事になり、連達も帰ることに。
帰り道で。
「なぁー時野。何かわかったか?」
「ん〜?・・・うーん・・・・・・、さっきの尋問で“変だな”って思ったのは一つあった」
「本当か!?」
「連ちゃん、すごいですっ!」
「証拠ないし、勘だから。・・・お父さんに聞いてみようかな・・・・あのこと。」
「??あのこと?」
「・・・学校から神社まで距離あるから・・・・、昔お父さんに聞いた“アレ”が利用されたんじゃないかな、と思って」




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“犯人”はニヤニヤしていた。
「フフフッ、私はマネージャーを庇ういい女を演じる主人公・・・!フッフフフフ・・・・・・!!!!わかるものか。バカな警察共にわかるものか、ハハハハハハ・・・・・・・・!!!」
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