[自然体験活動情報交換]

MAKING APPEND NOTE
おやぶん への返事
Q. だとしたら初等教育ではどこまで?中等教育では?

→現状の環境教育は系統性も確立していませんし,学習指導要領のような意味での学習内容の吟味も行われていません.さまざまな現場で効果的と思われる実践が報告されていますが,それが発達段階に即しているかどうかの吟味や,各学年において何を教育すべきなのかについてもほとんど研究されていないように思います.そういった現状でこのことに明確に回答するのは困難ですが,小学校低〜中学年では環境教育・科学教育に共通する重要性を持つ具体的な自然事象を用いた学習,とくに身の回りで見ることができる事象に対して気づきを持ち,原体験となるような「多様性」「階層性」「個別性」などに関する認識を深めることが必要かと思います.また,中〜高学年では自然事象の裏側にある“見えない関係”にまで気づきを得られるような活動を通して,地域的な環境問題の地球規模での広がりについて考えることが必要かと思います.中等教育では,学校での学習が抽象的なものになるので,シミュレーションや自然界の法則性の学習に基づいて,条件を人為的にコントロールすることによってどのようなことが起こるか(起こっているか)を考え,それが自然事象のどこで起こっている現象にあたるかを考えるような場面が必要でしょう.なお,環境概念ではかなり重要とされる「生態系」「ニッチ」「生物の生態」などに関する学習(マクロシステムとして自然を捉えるもの)が,現状の学校教育で十分に取り組まれていないことには注意する必要があると思います.

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