ゴジラと一緒☆ への返事 |
長身の好青年エージェントL、彼は二人の8年後輩に当たる。Rが冗談交じりに答える。 「あぁ。つい一時間前に、N.Y.郊外で謎の熱源だそうだ。俺は温泉だと踏んでるんだがな」 「あぁR…よもや地下鉄ミミズのことを忘れちゃいませんよね?」 「うん、何度アイツと対決したことか…!!伝説のタフガイ、エージェントJが片付け切れなかった唯一の仕事といったら、間違いなくジェフ様御一族だな」 地球に住み着いてしまった『MiBの商売相手』の一匹、巨大ミミズと、MiBの全ての構成員の永遠の憧れ、エージェントJの度重なる対決(?)は、今やMiBの伝説であり、予備軍においても歴史の時間に丸1日を掛けてこの話を講義しているという都市伝説まで存在する。初代のジェフは20世紀末、襲来者サーリ−ナによって爆散させられているが、その後彼の死を悼む間もなく卵が発見され、子孫たちが今でもN.Y.の地下を元気良く駆け回っている。 「でもな、今度の奴は金属反応もあったって話だ。もしかすると……」 「遺物という可能性だってありますからね」 Yはにべもない。 「…なぁおい、俺に夢を見る暇を与えてくれよ、Y」 「残念ながら地球は平和な方がいいですよ、私は」 「ったぁ冷てぇな…ん、待て待てケータイがブルってる……」 いそいそと上着の内ポケットから携帯電話を取り出して、Rは期待に目を輝かせてそれを耳に押し当てる。 「Rだ、Lか?……何ッ、それは…マズいな…すぐ戻れるか?…うん、うん、よし分かった」 終話ボタンを押したRの顔は蒼白だった。 「お望み以上の掘り出し物だったのでは?」 Yが眼鏡の奥で僅かに笑う。 「いや……トンでもない物にぶち当たったぜ…」 血の気の引いた顔をYに向け、Rはゆっくりと言葉を続けた。 「N.Y.の郊外にはなぁ……大規模軍需工場があるんだとさ」 束の間の沈黙…… (続く) |